西條 奈加 「心淋し川(うらさびしがわ)」

江戸の片隅に「心町(うらまち)」と呼ばれる
古びた貧しい長屋がありました。
長屋の通りには
「心淋し川(うらさびしがわ)」と呼ばれる
小さく淀んだ川が流れていますが、
流れるはずの川ではなく
どん詰まりのような淀み川です・・・
そこに住む住人達は、
この川のように
人生に行き詰まりもがいていました。
そんな環境でありながらも、
住人同志助け合い、
何とか環境に順応していました。
物語としましては、
短編となっていますが、
最後まで繋がります。
主人公と言うかキーパーソンである
長屋の差配の茂十が最後に登場します。
茂十がこの心町(うらまち)の長屋に来た目的は・・・
茂十の思いが行き詰った人生となるのか
これから先自分を許し人を許し
この心淋しい長屋住人と生きて行くのか・・・
住人それぞれの物語が切なくも強さを感じました。
いつもありがとうございます

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