FC2ブログ

薬丸 岳(やくまる がく)  「逃走」

20190306.png

薬丸さんは、本当に読みやすいです。

読み始めたら一気に読了。

・・・・・・・・・・

家族の犯罪を抱えながら生きている兄と妹。

幼かった妹を小学生の兄が守り通します。

・・・・・・・・・・

母が父を殺害。

18年後刑期を終えた母は、

出所後も兄妹とは会わずに

ひっそりと暮らしていました。

あんなに仲が良かった両親。

母はなぜ父を殺したのか?

・・・・・・・・・・・

長年の疑惑から、

兄が見つけた本当の殺害理由とは…

妹へ真実を語らず兄は疑惑を晴らそうとしますが、

自らが加害者となり逃走します。

母に会って真実を確かめる為に…

母が語る真実とは…

子供を守る為、

夫を守る為、

妻を守る為、

お互いがお互いを守る為、

一線を超えてしまった事とは…

・・・・・・・・・・・

後半から一気に意外な方向へ行き、

最後までスピードを緩める事なく

読ませる薬丸作品でした。



いつもありがとうございます
スポンサーサイト

薬丸 岳 「誓約」

20180907-9.png
家庭も仕事も順風満帆な日々を過ごしていた向井聡の元に、

一通の手紙が届く。

「あの男たちは刑務所から出ています」。

便箋には、ただそれだけが書かれていた。

送り主は誰なのか、その目的とは。

ある理由から警察にも家族にも相談できない向井は、

姿見せぬ脅迫者に一人立ち向かうが。

故郷、家族、犯した罪……。

葬ったはずの過去による復讐が、いま始まる。


・・・・・・・・・・・・・

緊張感とスピード感満載です。

「なぜ?誰が?どうやって?」の

謎解きをしながらの意外な結末が待ち受けます。

犯罪者への復讐は果たせるのか・・・



いつもありがとうございます

薬丸 岳 「神の子 上・下」

003_201710081205067b0.jpg
分厚い文庫本で上下。

薬丸岳さんの読みやすさで厚さに挫折せず読了。

虐待され続けた町田。

殺人を犯す罪で少年院へ。

果たして町田が殺したのか…。

町田の人並外れた知能指数を利用しようと執着する

犯罪組織のムロイ。

人を寄せ付けない町田が唯一の

友であり、償いたい「ミノル」。

町田を通して多くの知人友人がそれぞれの人生を開いて行く。

町田の大切にしているものを破壊して行くムロイ。

ムロイとは何者なのか。

なぜ町田自体ではなく、

町田の周りを破壊するのか…。

キーワードは「ミノル」。

登場人物が多いですが混乱する事なくそれぞれの

関わりを描いているのはさすが薬丸岳。

だけどストーリーの終盤がイマイチ…

ミノルの描き方が不十分。

町田自体の謎の行動の謎解きが不十分。

薬丸岳作品が好きだけど

その中では星3つでした…。



いつもありがとうございます

薬丸 岳 「友罪」

キャプチャ

 あなたは“その過去”を知っても友達でいられますか?
埼玉の小さな町工場に就職した益田は、
同日に入社した鈴木と出会う。
無口で陰のある鈴木だったが、
同い年の二人は次第に打ち解けてゆく。
しかし、あるとき益田は、鈴木が十四年前、
連続児童殺傷で日本中を震え上がらせた
「黒蛇神事件」の犯人ではないかと疑惑を抱くようになり―。
少年犯罪のその後を描いた、著者渾身の長編小説。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
実際にあった少年犯罪の人物がモデルとして登場します。

その罪と償いで生きて行くことへの苦悩が描かれています。

身近に知り合った人が実は極悪な殺人犯だったとしたら?

自分は付き合っていけるのか?

自分自身も過去に同級生のいじめを見て見ぬふりをし

たった一人の親友の自殺を止めることが出来なかった。

同じ職場で働く仲間の中には、

昔AV女優として裏ビデオに出た過去のある事務員が、

当時の彼氏に執拗ないやがらせと脅迫を受けていたり、

毎夜泥酔する程の酒癖の悪い先輩は、

自分の息子が小学生3人を

バイクでひき殺してしまった過去があり、

家族がバラバラに・・・

今も苦しんでいる・・・。

それぞれの登場人物達の苦悩は、

家族・友人・世間との関わりに問いかけています。

果たして自分がその身になったらどうするか。

家族が加害者・被害者になったらどうするか。

本編では、最後に加害者への友人として、

手紙のように語りかけています。

その内容に読み手がどう受け止めるかも、

改めて問い掛けられているようでした。

難しい内容ですが、薬丸岳さんの滑らかな文章の流れに

結構厚い文庫本も一気読み出来ました。



いつもありがとうございます

薬丸 岳 「ハードラック」


ハードラック (講談社文庫)ハードラック (講談社文庫)
(2015/02/13)
薬丸 岳

商品詳細を見る


二五歳にもなって
日雇い仕事すら失い、
「大きなことをするため」闇の掲示板で
四人の仲間を募った仁は、
軽井沢で起きた放火殺人の汚名を着せられてしまう。
なぜ俺を嵌めた?
信じられるのは誰なんだ?
手探りで真犯人を探す仁、
闇世界の住人たち、追う刑事。
物語は二転三転し、慟哭の真相へと向かっていく。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あの待受け画面も仕込みだったということか。
待受け画面を見つめながら家族のことを語る芝田に、
一時でも同情した自分が馬鹿に思える。
「本当は電話になんか出ないでこのままシカトしてようかと
思ったんだけど、
きみがあまりにもおめでたくて哀れだからさ、
忠告してあげようと思ってね。」
「忠告?」
「言っただろう。
今の世の中は搾取する者と搾取される者に分かれるってさ。
立場の弱い・・・まあ、おれに言わせれば、
馬鹿な奴はいつも搾取されるだけってこと。
わかる?」
胸の底から激しい怒りがこみ上げてきた。
ずっと搾取されてきた。
だけど、それは自分が馬鹿だからではない。
おまえみたいな腐った人間が世の中にあふれているからだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ジンの人生はそんなに価値のあるものだったの?」
舞の言葉に束の間、自分の人生に思いを巡らせた。
今まで考えたこともなかったが、
自分の生きてきた時間のどれもが
どうしようもなく愛おしく、貴重なものに思えた。
秀雄と比較され続けてきた学校時代も、
長野の食品加工会社の仕事も、
あっけなくクビを切られた工場の派遣の仕事も、
劣悪な環境であった日雇い仕事の記憶さえも、
そのどれもが今の自分にとってはまぶしい記憶に思える。
なぜなら自分の努力次第で
いくらでも道を切り拓けたのだから。
今抱いている絶望とはまったく比較にならない
光り輝いた時間だったのだ。
どうしてもっと早くそのことに気づけなかったのだろうか。


・・・・・・・・・・・・・・・・・

「奴らが使っていた騙す相手のリストの中には
ところどころにペンで『BL』やら
『HL』の記号が書いてあった。
これがどういう意味かわかるか?」
成海に訊かれて、仁は首を横に振った。
「『BL』はバッドラック、つまり運の悪いやつで
うまく引っかかったカモのことさ。
また引っかけられるかもしれない上得意だ。
『HL』はハードラック。
さらに運の悪いやつで首をくくっちまって
もう用なしって意味さ。」


・・・・・・・・・・・・・・・・

「仁・・・」
初めて発した母の声にためらいながら振り返った。
「裁判所で言えなかったことを言うわ。
わたしが生きている間に出てきてちょうだい」
仁は少し顏を上げて母を見た。
「こんなアクリル板に隔てられていたらあなたのことを
叩けないから。
そんなこと、刑事さんにも、裁判官にも頼めないでしょう。
それができるのはあなたの親だけなんだから・・・」
その言葉を聞いた瞬間、
どうにも感情が抑えきれなくなって
その場に崩れ落ちた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・

いつもありがとうございます
蝶が舞うリースの時計
プロフィール

cn7145

Author:cn7145
生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

カレンダー
07 | 2019/08 | 09
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
日記
4034位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
1717位
アクセスランキングを見る>>
最新コメント