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宇江佐 真理「彼岸花」

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唇かみしめて、涙こらえる日もあるさ・・・

喜びと悲しみは繰り返す。

ささやかな幸福を求めて生きる江戸の庶民を描いた傑作短編集

「つうさんの家」
「おいらのツケ」
「あんがと」
「彼岸花」
「野紺菊」
「振向かないで」の6編。




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堂場 瞬一「雪虫」

雪虫

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鳴沢了刑事シリーズ第一弾。

同じ警察組織に活きる親と子。祖父と孫。

終盤で鳴沢が刑事を辞めるような経緯が生じる。

第二弾が楽しみと思っていたのだが・・・

残念ながら鳴沢の恋人が出来るシリーズになってからは、興味なくなる。

どうしてもあの恋人が似合わないんだよなぁ。。。

鳴沢のキャラクター自体も神経質で潔癖系がどうも疲れて来て・・・

もう少し、余裕のあるどこか隙があるキャラクターでも良かったのでは。。。

物語が暗くハードだから余計そう思ったのかも。

結構、セリフは、良かったので、第一弾は、面白かった。





立原 正秋「冬の旅」





 美しく優しい母を、義兄修一郎が陵辱しようとした現場を目撃した行助は、

誤って修一郎の腿(もも)を刺して少年院に送られる・・・・。

母への愛惜の念と義兄への復讐を胸に、

孤独に満ちた少年院での生活を送る行助を中心に、

社会復帰を希う(こいねがう)非行少年たちの温かい友情と

苛烈な自己格闘を描く力作長編。

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価値観は40年前。

宇野電機取締役義父:宇野理一。
義兄:宇野修一郎。
母:宇野澄江。
主人公:宇野行助(後に矢部行助)。
少年院時からの親友:安(ラーメン店経営)。
その妻:厚子(行助が惹かれる女性。そして厚子も行助を想う)

甘やかされて育った典型的どら息子の修一郎。
冷静で頭脳明晰な行助。
すべてにおいて正反対の二人。
母を犯そうとした修一郎。
自分を疎んじた父に対しての殺人未遂も起こす修一郎。
いずれも行助が寸前に止めるも、罪は行助に。。。
二度も少年院に入る事になり、
院内での生活を通して社会復帰と家族に対する思いを考えさせられる。。。




辻内 智貴「野の風」

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壊れかけた家族に、やさしい風が吹く。

「・・・・親父、鳥になれるといいな。」

もう、助からない父の枕元で、男は胸に呟いた。



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辻内智貴さんは、1956年生まれで、

ミュージシャンでもあるんだなぁ。

今もやってるのかなぁ。

なんとも切ない言葉や、やさしい言葉で綴られた物語が、癒されますネェ。

題名の「野の風」というのが、ぴったり。



真保 裕一「繋がれた明日」

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あの夏の夜のことは忘れられない。

挑発され、怒りに駆られてナイフを握った。

そして一人の命を奪ってしまった。

少年刑務所から仮釈放された、中道隆太。

彼は人間味あふれる保護司に見守られ、

不器用ながらも新たな道を歩み出していた。

その矢先、殺人の罪を告発するビラが撒かれた。

誰が?何のために?

真相を求め隆太は孤独な旅を始めたのだが・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「残された結果ってのは、やはり重いもんじゃないだろうか。

俺は努力したんだ、頑張ったんだ。

結果ではなく過程を見てくれ。

よくそう言いたがるやつがいるよ。

中には運がよかったり、立ち回り方がうまかったりして、

望んでいた結果をちゃっかり手にできるやつだっている。

でも、結果をないがしろにしてたんじゃ、

言い訳や嘘のまかり通る世の中になる。

過程が重要だってのは、

どんな結果になったところで自分を納得させるための言葉であって、

人に押し付けるものじゃないように思う。

違うかな。」


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再読して、改めて、

言葉の表現のレベルの高さを感じた。

真保氏は、やはりうまいなぁ。




小杉 建治「追われ者」

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ただ“生き延びる”ため、非道な所業を繰り返す男とは?

追いつめる剣一郎と、執念と執念がぶつかりあう!

如月(きさらぎ)、

梅も盛りの江戸で名残りの雪が降った夜、

嫌われ者の金貸し一家が惨殺された。

町方は、妾宅で妾とともに死んでいた主の金兵衛の無理心中と断定。

しかし前日、金兵衛に会った青柳剣一郎は違和感を覚える。

やがて浮かび上がったのは、富三郎なる不可解な男。

富三郎は残忍な盗賊一味にも狙われていた・・・・。

逃げ回る富三郎の正体、そして息詰まる追跡行の結末とは?





志水 辰夫「冬の巡礼」

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<おふくろに届けてくれ>

 板倉博光は、そう言い残して数日後、謎の死を遂げた。

託されたのは位牌だった。

鈴木克弘は遺言めいた品物を手に、板倉の故郷を訪れた。

ところがそこで予期せぬ危険に晒される。

鈴木は位牌にこめられた謎を求め、板倉の過去を辿っていくのだが・・・

一度かぎりの過ちで滅びていく男たち。

数え切れない悲しみを耐え忍ぶ女たち。

立ちこめる雪煙の中で、

人生を捨てた男が策謀の渦に身を投じていく・・・



香納 諒一「さらば狩人」

さらば狩人(かりうど)

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今度の依頼はどこかキナ臭い。

標的を横取りされた殺し屋の安本兄弟は、

暴力団に加えて産業スパイ、公安、CIAまでが入り乱れての

熾烈な争いの渦中で、

失踪した妹をひたすら探す山人(マタギ)の娘と出逢う。

やがて不気味な気配とともに浮上する、

コンピューター業界の均衡を劇的に崩壊させかねない新型チップの謎!

ある大物右翼が綿密に画策した、

日米半導体戦争に新たな地平を拓く巨大な陰謀とは何か―。

香納作品の中で一番好きな作品。

何度か再読した。

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安本兄弟。兄の芳郎。

少し頭の足りない弟の辰雄。

弟がマタギの娘を気に入る。

娘は、兄の芳郎に魅かれる。

そんな所もさらっと折り込んでいるので、

やわらかさもあり、引き込まれて読めた。


『岡村は、きちんと処理したんだな』

いきなり訊かれ、弟は何も言わずにうなずいた。

サンドイッチで口の中が一杯で、

咄嗟に声が出なかったのだ。

あわてて飲み下し、

改めてはっきりとうなずき直した。

「大丈夫さ、兄貴に心配をかけるようなことは、何もない」

『なんだかおかしな匂いがするぜ』

弟の言葉にかぶせるようにして、

兄は声を低くして言った。

相変わらず、視線は窓の外へ向けたままだ。

辰雄はすこし不安になって顔を曇らせた。

兄は煙草をもみ消して新しいハイライトを取り出した。

弟が口を動かすことも忘れ、じっとうつむいているのに気づいて苦笑する。

『いいから食っちまえ。』

兄が微笑んだことにほっとした。

考えるのは兄貴の仕事だ。

俺はそんな頭はない。

辰雄は、兄が微笑んでいれば、

不思議と不安が消えていく。

兄貴の言う通りにやってりゃあ、

なんでも必ずうまくいくのだ。





横山 秀夫「臨場」

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終身検死官の異名を持つ倉石。

臨場:事件現場に臨み初動捜査に当たる意味。

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「死んだ老人は5百万ほど生命保険に入ってた。

息子夫婦には大金ですよね?

息子は沖縄に行きたがっていた。

大学時代の先輩がビルの防水加工の仕事をしていて、

来いといってくれていた。

けど、行くにいけない。寝たきりの父親がいるから。」

『ああ』

「保険金と厄介払いの一石二鳥。

そう考えるほうが自然なんじゃないですか?」

『確かにな』

「じゃあ、なぜ自殺と視たんです?」

「倉石さんは、老人の部屋に入ってすぐ自殺と決め付けた。・・・」

「要するに首と金具を見ただけじゃ自他殺の判定はできない。

なのになぜ・・・」

『見たんじゃねぇ。

嗅いだんだよ。

部屋に入ってすぐ、室内の匂いを嗅いで自殺だと判断したんだ。』

「どんな臭いがしたんですか?」

『何も臭わなかった・・・』

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装丁に「立入禁止」の黄色い帯びがついているのが粋ですなぁ。



横山 秀夫「クライマーズ・ハイ」


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母子が新聞社に直接新聞を買いに来るシーンが印象的だった。
この飛行機事故でご主人を亡くし、
郷里から御巣鷹山に来る途中で、
情報を得たくて新聞店ではなく、
直接新聞社に母子が来る。

地元新聞社なら、
事故当日から最新の情報が掲載されている新聞まで、
一度に手に入ると思い、
小さい男の子をつれて、直接新聞社に買いに来る。

一般の人が編集室にまで入れないのを、
他の局員に注意され
「すみません」と頭を下げて下に下りて行く時に、
悠木が男の子にキッ!とした目でみつめられる。

悠木は、思わず2~3日分の新聞を鷲掴みして、
母親に渡す。

お母さんは、
涙をこぼしながら「ありがとうございます」と言う。

男の子は、悠木をにらみつける。
父親が死んで、
母親を守るのが自分であると自覚しているような目で悠木を見つめる目に、
最新の事故情報を載せるかどうか迷っていた編集部員が、
やはりトップ記事として、事故のその後を掲載する。

誰よりも遺族が情報を知りたい。
その情報を報じるのが、
地元新聞社の役目であるのだからと。。。
私の一番好きなシーン。





古処 誠二「線」

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とにかくこの作家が好き。

文章の一行一行を丁寧に読みたくなる作家。

ページが進むのが惜しい程。

まだ30代の彼が描く戦争とは

「極限の人間模様」と見た。

短編集にしたのが良かったと思う。

極限状態の中、登場する人物の胸中が

まるで音を消して画面を観ているような静かさを感じるのは何故だろう・・・。

「ルール」をまた読みたくなった。。。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この一線、越えるか、踏みとどまるか・・・・。

過酷な自然、のしかかる重い疲労。

死線をさまよい続ける極限状態にあって、

人間が人間らしくあることは可能なのか。

第二次世界大戦時のニューギニアで、

前線と後方をつなぐ兵站線(へいたんせん)から、

名も無き兵隊たちのドラマを描く、小説の極致。

*********************


「つまり、俺とお前らの心はまるで通じていないということだ。
言葉が通じたところで相手を理解するつもりがないなら同じだということだ。

いや、俺とお前らだけではない。
この班の誰ひとりとして班員を信頼してはいない。
隣の者が得するのを許せずにいる」

*********************





古処 誠二「分岐点」

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「君とは会わない。

この手紙は、片桐さんに頼まれたから書いたに過ぎないことをまず分かって欲しい。

そして、僕がまったく後悔などしていないことも理解して欲しい。

後悔はしていない。

本当だよ。

僕は自分の意志で殺した。

それだけのことさ。」

国外と現実を知っている下士官。

国内と理想しか知らない中学生。

そこに信用が生まれ、

腹を割って何かを語るときに現出する摩擦の大きさは、

片桐の想像を越えた。

臼井が逃亡したのだとしたら?

逃亡するつもりだと成瀬憲之が気づいたのだとしたら?



古処 誠二「七月七日」

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日系二世語学兵ショーティの、

栄光なき孤独な戦い。



古処 誠二「ルール」




鳴神は八木沢の心臓の上に手を置いた。

動いている。

自分の手のひらは、その鼓動を

しっかりと感じている。

助かる。

死にはしない。

八木沢の心臓を鳴神は何度も確認した。

自分が死神ではないことを

証明してくれているような鼓動を、

小指が切り取られた手のひらで

確かめ続けた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


この作品で最も好きな作家となった

古処誠二。

なかなか新刊を出さない作家。

何度か直木賞候補になるも

未だ受賞はならず。

いずれ近い将来受賞すると確信しているが、

出来れば、遡ってこの「ルール」で

受賞して欲しかった。




プロフィール

cn7145

Author:cn7145
生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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