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宇江佐 真理 「ひょうたん」


ひょうたん (光文社時代小説文庫)ひょうたん (光文社時代小説文庫)
(2009/03/12)
宇江佐 真理

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本書五間堀にある古道具屋・鳳来堂。

借金をこさえ店を潰しそうになった音松と、

将来を誓った手代に捨てられたお鈴の二人が、

縁あって所帯をもち、立て直した古道具屋だった。

ある日、橋から身を投げようとした男を音松が拾ってきた。

親方に盾突いて、男は店を飛び出してきたようなのだが…(表題作)。

江戸に息づく人情を巧みな筆致で描く、時代連作集。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


五間堀には鳳来堂という古道具屋がある。

主は定式幕で拵えた半纏(はんてん)を年中着ている。

女房は店番の合間に外に七厘を出し、

魚を焼いたり、煮物の鍋を掛けている。

時分刻にはうまそうな匂いが辺りに漂い、

通り過ぎる人々の腹の虫を鳴かせる。

この店には年中、友人達が集い、

なかよく酒を酌み交わしている様子でもある。

夜も更けて通りが静かになると笑い声が外まで聞こえる。

月に一度はそれが啜り泣きに変わることもある。

何でもその日は友人の月命日らしい。

泣いたり、笑ったり。

太平楽なものだと近所は噂する。

音松と友人達は、

そんな噂を意に介する様子もない。

相変わらず泣いたり、笑ったりを繰り返していた。

泣いたり、笑ったり・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

息子の長五郎が泣かせます。

女房のお鈴の料理する描き方がとても良い。

時に先走り、時に歯止めが聞かない所のある音松を

お鈴や息子長五郎、そして毎晩飲みに集まる幼馴染の友人達が

諌めたり、助けたり・・・。

この物語をシリーズ物にして欲しいなぁ。




いつもありがとうございます。
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cn7145

Author:cn7145
生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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