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宇江佐 真理 「雪まろげ」



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浅草は田原町で小さな古着屋を営む喜十は、
北町奉行所隠密廻り同心の上遠野のお勤めの手助けで、
東奔西走する毎日。
店先に捨てられていた赤ん坊の捨吉を養子にした喜十の前に、
捨吉のきょうだいが姿を現した。
上遠野は、その四人の子どもも引き取ってしまえと無茶を言うが…。
日々の暮らしの些細なことに、
人生のほんとうが見えてくる。
はらり涙の、心やすらぐ連作人情捕物帳六編。


・・・・・・・・・・・・・・・・・

大好きな作家さんで、この物語も何度か再読。

一話目の「落ち葉踏み締める」が泣けます。

最終話の「再びの秋」が一話目の続編となり、

離れ離れになった幼い兄弟姉妹が喜十夫婦が縁となり

再会出来るようになります。

そこまでの持って行きようが上手い宇江佐さん。

さすがです。大好きな物語です。



いつもありがとうございます
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水上 勉 「その橋まで(上・下)」

その橋まで(上)
殺人犯として刑に服し、17年ぶりで娑婆に出てきた名本登。
仮釈放を許され、自由の身になったとはいえ、
彼は厳重な保護観察を受けなければならず、
どんな微罪でも犯せば最後、たちまち刑務所に逆戻りだった。
地道な木工職人として社会復帰の道を踏み出した彼には、
しかし、ひょっとした成り行きから、婦女暴行殺人の容疑がかけられる……。
犯罪者の更生の苦しみを描く問題作。


・・・・・・・・・・・・・・・

その橋まで(下)
名本の幼なじみが連れこみ宿で死んでいた事件に続いて、
今度は、モーテルの近くの山中で若い女が縊死体で発見されるという
謎の事件が起こった。
保護観察所の庇っている仮釈放者が、
仮面をかぶって犯罪を重ねているのではないか――
警察は前科者の名本に対する疑惑を深め、執拗に追及する。
<犯罪>の虚実を探り、
獣性と仏性をふたつながら内包する人間のかなしみを描く社会小説。


・・・・・・・・・・・・・・・・

「何とかして、世間の人と交わりたい、
連帯をもって生きてゆきたい・・・
それが、あの男のねがいですがなも。
・・・警察は、それを、むざんに断ち切りよるとですッ」


・・・・・・・・・・・・・・・・

「世の中がたいへん汚れているということですが、
日本国じゅうで、いちばん、わるいことをしない人間が
生きているのは、刑務所ではないかという気が
しないではございません・・・
世の中には、人間をとり戻すために、
刑務所へ入る人もいます。」


・・・・・・・・・・・・・・・・

「ぼくだって、この世で鼻つまみの親爺をもってきました。
それで、ぼくは立派に育てばよかったのですが、
人殺しまでしました。
しかし、ぼくのやった犯罪には、
父のことはまったく無関係だったと思います。
ぼくという人間がダメだった。
そのような父をもっていても、
立派な真人間に育ってゆかなかった。
星の下もわるかったけれど、
その運命を切りひらく勇気がなかった。
いま、そのことを痛感しています。」


・・・・・・・・・・・・・・・・

「ぼくは、シャバよりも刑務所の方が、
ぼくの生きる場所のような気がしてきました。
どうぞ、刑務所長さんにお願いしてみて下さい。
ぼくは、今日からもうシャバへ出たくありません。
シャバは、とても、ぼくのようなものが
生きてゆける所ではないとわかりました。」


・・・・・・・・・・・・・・・

確かまだ十代の頃に読んだ長編小説だったのですが、

作者も題名も忘れて、長いこと探していた本でした。

書店に立ち寄る度に「あ」行の作家から記憶にピンと来るまで

度々眺めていたのですが、どうしても見つけられませんでした。

ところが、つい最近隣りの市に出来た市立図書館で

何気なくいろいろな作家さんの全集シリーズを眺めていて、

本当に何気に水上勉さんの全集の一巻を手に取り、

ページをめくった途端に・・・

「これだッ!!」と分かりました。

すっかり題名を忘れていたのに、

出だしを読み出して記憶が蘇りました。

こんなうれしい瞬間て久しぶり!

早速借りようかと思ったのですが、

大好きな小説なので、

永久保存にしようと思いネットで購入しました。

大変難しいテーマの小説で、

この物語には実在のモデルとなった人がいるそうです。

犯罪者の更生と付きまとう罪の陰。

時代は50年程前の話なのですが、

犯罪や世間の価値観が現在とほとんど変わらないのが少々驚きでした。

罪を償い更生し世間との折り合いをとり戻しながら

生きて行こうと頑張っても受け入れてくれない社会・・・

それでも更生しようとする人の為に諦めない保護司もいる。

答えが出ない問題を描いています。

終盤の主人公である名本登の言葉が心に残りました。

「結論として、一ど犯罪をおかしたぼくらのような者の
生きてゆく場所は、結局、刑務所しかない、
という気がしたのです。
社会は、ぼくたちを、あいかわらずの罪人とみている。
警察の方がいわれたように、
菌を保持している病人なのです。
ふつうの社会人とちがうのです。
社会が温かく迎えるはずがありません。
再犯者は、みなその社会のつくり出したものに
ほかなりません。
ぼくは、つまり、このような社会で、
ぼくを疑う警察官や雇い主との気まずい関係を保ちながら、
自分の調整をして生きてゆくのに疲れました。」




いつもありがとうございます

母の日  2016.5.8(日)

今日の母の日は、母のリクエストによりお寿司。
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イカのネギ味噌焼きとリンゴサラダととろろ昆布汁。

そしてプレゼントは、扇子とガーゼハンカチと飴とお茶。
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最近のセンスは扇の形ではなくて、角が落ちているのが出ていまして、

実際使ってみるとパタパタした時に邪魔にならなくてとても使い易い。

暑がりの母なので扇子は喜ばれました。

お茶缶を二缶も贈ったのですが、

そのお茶が「ちゃ~ひ~」と「柚子緑茶」と言う面白い物。

早速飲んでみたのですが・・・

ゆず茶は、ゆずの香りがさわやかで、飲みやすかったです。

「ちゃ~ひ~」って何だ?(笑)

これは、簡単に言うとコーヒーとお茶が混ざった物。

飲んでみたら、何て言うか・・・

出がらしのコーヒーと出がらしのお茶を混ぜた感じでした・・・

香りもないし・・・お茶なんだかコーヒーなんだか・・・・

話のネタになると言うだけの飲み物でした(笑)

・・・・・・・・・・・・・・・・

友人宅では、ご主人が奥さんにカーネーションの鉢物をプレゼントしたそうです。

で、社会人の息子さん三人いるのですが、

三人共、全く何もしてくれなかったそうです。

しかも一人は、郵便局に勤めていて、

母の日ギフトのノルマがあるそうなんですが、

ノルマ自体達成もせず、だからと言ってお母さんの為に

自腹も切らずにいたそうです。

上司から、お母さんに贈ったらどうか?と言われた時に、

「自分、母は亡くなりました」と言ったとか、

しかも「6月の父の日は、父が亡くなる予定です」って言ったんですって(笑)

しかし、「母の日、父の日が過ぎたら両親復活しますけどね」と言ったそうです(笑)

それにしても年間のイベントが多くて、振り回されている感じですよねぇ。

この息子さんがきっぱり贈るつもりがない行動は有りと思いました(^^)

普段、自立して頑張って仕事している姿が一番の贈り物ですもんねぇ。

お母さんである友人も笑い話として皆んなに言っているそうです(笑)

大らかなお母さんが育てた息子さん達は、三人共、好青年であります。

それで良いですよね。それが一番(^^)

さて、本日で長かった連休もお終い。

グータラさせてもらったので、頑張って仕事しますか!(^^)



いつもありがとうございます

蝶ネクタイ   2016.5.5(木)

川遊びイベント出店お手伝いも本日無事終了しました。

一日2700名も来場したとか。すご~!

お蔭様で期待以上の売り上げとなり、

保護猫活動費として使わせて頂きますm(__)m

お客様も沢山お立ち寄り頂き、

手作りのお好きな人やプレゼント用にと複数買いして下さる人もいました。

お孫さん連れのご家族の中に、お祖母ちゃんがお孫さんだけでなく、

お嫁さんにも好きな物を買ってあげていました。

お嫁さんは、「え~!私まで良いんですか?(^^)」

と喜んでいました(^^) エコバッグにもなるトートバッグを選んでいました。

ワタクシも黒メイさんと白ミコちゃん用に蝶ネクタイを購入しました。

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なかなかカメラ目線をくれない黒メイさんでしたので、

貴重なショットとなりました(^^)


男の子みたいな白ミコちゃんには、こちらの蝶ネクタイを!
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おしゃれしたお二人さん、なかなか美人さんに見えますネ(^^)


・・・・・・・・・・・・・・・・

イベントお手伝い終了後は、仙台の街まで出て、

夕食を坦々麺とお粥セットにしました。
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食後のコーヒーは少々濃い目。
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胃にもたれそうな濃さだったので、もったいなかったですが半分残してしまいました。

連休も後半になりました。

私は現在長編小説を読んでいるので、

明日から三日間のお休みは、読書で過ごそうかと思っています。

・・・・・・・・・・・・・・・・

今日の青空が綺麗だったのでパチリ。
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赤い橋と白い雲と青い空のコントラストが綺麗だったので撮影したのですが、

実際観た景色のようには映らないものですねぇ・・・

残念・・・

とっても綺麗だったんですよ・・・ほんとに・・・



いつもありがとうございます
プロフィール

cn7145

Author:cn7145
生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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