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藤沢 周平  「驟りあめ (はしりあめ)」

藤沢周平

「驟りあめ (はしりあめ)」

20190627はしりあめ

10編の江戸の町で懸命に生きる人々の物語。

「捨てた女」と言う物語が、

結末は違いますが、

フェデリコ・フェリーニ監督の

「道」と言う映画を思い出しました。

何をやってものろまで

生きる術の下手な女を捨てた男が、

人を刺して遠島の刑になり、

10年後戻って来ましたが、

すでに女はいませんでした。

一人でどうやって暮らしているのか…

男はこれから先の自分の身の振り方よりも、

女を探すことが自分にとっての

たった一つの望みとなっていました…

・・・・・・・・・・・・・・・・

表題の「驟り雨」は、

一人の盗人が軒下に潜んで雨宿り中に、

病い持ちの母親と幼い娘と出会い、

自分の人生が変わると言う物語です。

・・・・・・・・・・・・・・・

「遅い幸せ」は、

どうしようもないやさぐれだ弟の為に、

嫁ぎ先から離縁し出戻った姉が、

前科持ちの桶職人から救われる物語。

弟が博打場からの借金を返す為に

姉が身を売るよう脅される所を

前科持ちの桶職人が救います。

どんな前科だったのか、

博打場の親分に仁義を切る啖呵により、

姉は救われます。

・・・・・・・・・・・・・・・

貧しいながらも、

後悔と諦めのままで終わらない

救われる物語でした。



いつもありがとうございます
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藤沢 周平  「彫師伊之助捕物覚え・消えた女」

藤沢 周平 

「彫師伊之助捕物覚え・消えた女」

2019062401.png
いゃ〜!

久々に面白いハードボイルドでした‼️

読みながらワクワクと言うか、

先を急ぎたくなる持って行き方は、

流石に藤沢周平さん!

伊之助は元岡っ引きでしたが、

現在は彫師として普通の暮らしをしてる男です。

ある日、岡っ引きの時の親分に

「行方不明になった娘おようを探して欲しい」と

依頼を受けます。

父と娘二人で暮らしていましたが、

娘盛りの時におようはヤクザな男と駆け落ちをしてしまい、

父親との縁を切っていました。

ところが、ある日父親の元におようから文が届きます。

「おとっつぁん たすけて」

たったこれだけの文から、

伊之助の探索が始まります。

ここからの緻密な探索行動が、

実はおよう探しだけではない、

大きな闇の悪党へとつながって行きます。

面白い!

マジで面白いです。

藤沢周平さんのストーリーだけではない

情景や感情表現の秀逸さが、

読みてを飽きさせず、

奥深い動きや流れにワクワクします。

終盤では、深い失望が描かれます…

しかし、そこからの奇遇が伊之助を走らせます。

そして…

最後の最後に描かれた一行が、

胸がいっぱいになるような

グッと来る描写になっています。

伊之助シリーズは3巻出ています。



いつもありがとうございます

3人でランチ   2019.6.23(日)

今日も薄曇りの仙台。

程よい陽気と風でとても気持ちいい一日でした。

ご近所のお友達とゆっくりおしゃべり出来るお店で

ランチして来ました。

201906232.png
女性とファミリー向けの

バイキング式自然食店です。

種類が多いので三人共お気に入りのお店(^^)

・・・・・・・・・・・・・・・・・

201906231.png
窓の外の人を眺められるとても良い席でした。


美味しいお料理に、

プレート三回位お替りしました(^^)

201906233.png
お野菜中心です。

お肉はチキンだけ。

和食・中華・韓国・パスタ系もあり

ドリンクも種類が多いです。

少し金額が高いのでファミレスと違って

店内は落ち着いた客層なのも嬉しいです。

・・・・・・・・・・・・・・

本日の話題は、Uさんのお嬢さん2人の

お婿さんと彼氏さんの愚痴話・・・

長女さんの夫さんが時間にルーズで

長女さんが頼んだ事もダラダラしてやってくれないとか・・・

次女さんの彼氏さんが結婚はせず同棲を希望しているとか・・・

お姑さんの立場なので、

本人たちへは言えず、Uさんの旦那さんと二人だけでの

愚痴にとどめているとか・・・

親の立場からすると言いたい事も沢山あるでしょうに・・・

次女さんの彼氏さんが同棲を希望している理由が・・・

「一緒に暮らせば家賃が安くすむから」・・・

それだけ?

と、言いたくなるのですが、

実は彼氏さんは結婚に対してトラウマがあるらしいと・・・

自分の両親が小さい頃に離婚していて、

母と二人で暮らして来たのですが、

母は仕事優先だった為、ベビーシッターに育てられて

母との思い出がないとの事・・・

今でも母への感謝はあるけど、

愛情は感じないし他人のように接しているとか・・・

どういう生い立ちと言うか暮らしぶりだったのか

こればかりは、当事者でなければ分かりませんが、

結婚への消極性は彼氏さんの家庭への

思いが引きずっているのでしょうねぇ・・・

Uさんは、ご主人共々理解を示していて

同棲して結婚へ自然に向かえるよう応援したいと

言っているそうですが、

なんと! ここに来て彼氏さんのお母さんが

同棲するのに「自分も一緒に住みたい」と

言って来ているそうです。

しかも、「私がいれば彼女さんも楽でしょう」と

言うのだそうです。

えぇ~!?

何それ?

しかも・・・

「生活費は月に5万渡すから」

「住まいは駅から5分以内の所にしてね」

「三階建てのメゾネットの一階にして欲しい」

などなど・・・

自分中心の事ばかり言うのだそうです・・・

何だかもう話がおかしくなって来ているとか・・・

彼氏さんは、これからどうなるか分からないから

今は、二人だけで暮らしたいと言って話を濁したそうです。

これは親としても反対したくなりますけどねぇ・・・

次女さんは彼氏さんしか見えていないので

全く親の言う事を聞かないのだそうです。

彼氏さんは経済力もあり二人で充分暮らしていけるそうで、

仕事もまじめに働いているのが安心な部分だそうですが・・・

ふ~ん・・・

話しを聞いていたワタクシとOさん二人は、

ため息ばかりでした・・・

面白いおしゃべりが中心でしたが、

心配な話題もあり、今後もお話を聞かせてもらおうと思いました。

何とかお互いにとって良い方向に行きますように・・・

話も尽きず気が付いたら5時間もいた本日でした・・・(^^)




いつもありがとうございます

かきあめ   2019.6.22(土)

薄曇りの仙台。

風もあり涼しくて気持ち良い~。

妹と休みが合ったので

母と三人で松島までドライブへ。

お食事は、

妹が天ぷら定食。

母がお刺身定食。

ワタクシは天ざるそばにしました。

2019062203.jpg


眺め最高!

観光船が見えました。
2019062201.jpg


母とツーショット(^^)
20190622松島


お食事のあとは、松島の物産展へ。

今日は観光客も多く、松島海岸沿いは賑わっていました。

広い店内のお土産屋さん。
2019062202.png


本日のお目当ては、

「かきあめ」です!

20190622かき飴
東日本大震災で工場が津波で流され

再建は出来ずにいましたが、

このたび、石巻の会社が復活して下さいました。

丸い飴になっています。

本来の「かきあめ」は牡蠣の形になっていました。

また、原材料が本来は「オリゴ糖」なんですが、

「砂糖」を使用しています。

甘さは今回の方が甘いと思います。

牡蠣エキスも入っているそうです。

とても美味しくて大好きな「かきあめ」

皆さん「待ってました~!」と待ち望んでいたので

本当にうれしいです。

松島へ行ったらいつも「かきあめ」を購入していたので

また味わえてうれしいです!

ちなみに、「かきあめ」は「カンロ飴」のような味です。

5~6個入りで200円。

12~3個入りで400円。

お勧めの飴です!




いつもありがとうございます


地味夕飯に豪華ランチ   2019.6.20(木)

数日前の久し振りの地震は

携帯に警報がなって飛び起きました。

あの音は凄いですねぇ・・・

日々の避難用品の点検を

もう一度見直さないとなぁと思いました。

・・・・・・・・・・・・・・・

ここ数日の夕飯・・・

201906208.png
焼うどんと近所にかまぼこ工場がありまして

そこで購入した揚げかま二種類。

・・・・・・・・・・・・・・・

おいなりさん・豚肉と玉ねぎ煮・蒸しとりのごま油ソース乗せ
201906209.png


・・・・・・・・・・・・・・・

月に一度の社内ランチ会。

今回もいつものお店で「お刺身御膳」

201906202.png




今回は、トロがありまして、とっても美味しかったです。
201906201.jpg
スズキ・ハマチ・赤魚・鯛・トロ


ランチ会での話題はもっぱら「健康」について。

本社に行くと上役さん達が皆さん、

とにかく体の悪い自慢話をするのだと

営業のFさんが笑っていました(笑)

ワタクシにも「体大丈夫ですか?」と

ご心配頂きましたが、

ワタクシの場合は五十肩で背中に左腕が回らない位で

他は元気でありますので

皆さんよりは、まぁ健康だと思いますとお答えしました。

と言うか・・・

順調に老化していると言うことなんですけどネ(笑)

心配して聞いてくれた営業のFさん自身は

慢性の腰痛で夜もあまり熟睡できないとか・・・

まだ40歳になったばかりのFさん・・・

今から腰痛で痛む体をなだめすかしながらの

仕事と生活は、これからがきつくなるでしょうから

病院等でケアをお勧めしましたが、

なにせ忙しくて時間が取れないとか・・・

奥様も心配しているでしょうに、

体優先で自愛して頂きたいと皆んなで

お話ししました。

年寄りくさいですが、

やはり健康である事が何より有難いと

つくづく思いました。



いつもありがとうございます


宇江佐 真里  「十日えびす」

宇江佐真里

「十日えびす」

201906十日えびす

引っ越した先の長屋住人との、

色んなトラブルや助け合いを描いています。

宇江佐さん大好きなんですが、

今作品はバタバタして

最後も落ち着きがない感じでした。

ご近所のうるさい住人とのやり取りも、

あまり感じがよくなくて、

悲しい出来事もありましたが、

中途半端な終わり方。

布団叩きを一日中やるトラブルメーカーのお熊さん。

どっかで似たような

迷惑行為のおばさんがいたなぁ…

時代ものホームドラマです。



いつもありがとうございます

千野 隆司  「下り酒一番」三  献上の祝酒

千野隆司
「下り酒一番」三
献上の祝酒

201906下り酒一番

酒問屋の手代の卯吉奮闘物語です。

相変わらず手代の卯吉が、

無理難題を押し付けられて、

ハラハラしながらも無事に解決すると言う流れです。

大店特有の見栄っ張りの女将と

商才も采配も先見の明も持ち合わせていない

長男で現在の主人。

お店の番頭や同輩の手代からも

冷たく扱われる卯吉。

その中で、長男の嫁小菊が、

唯一手助けして労を労ってくれます。

小菊も寂しい身の上と

嫁としての辛い立場でありながらも、

卯吉の懸命な働きぶりを誰よりも評価し協力します。

お店の外には、協力して信頼関係を持つ仲間達がおり、

思わぬ不運も協力し合いながら好転させて行きます。

商売をする上での信用を

何より大事に奔走するまだ19歳の卯吉が

逞しいシリーズものとなっています。



いつもありがとうございます

飼い猫あるある   2019.6.15(土)

猫を飼っていますとね、

こういう事は往々にしてありますねぇ~

まずは・・・

カーテンがすだれになります・・・

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我が家では、黒メイがカーテン遊び大好きで

白ミコはカーテンで遊ぶ事はしないので、

犯人はこやつでございます(笑)


お次は・・・

ダンボールを置くとすぐに乗っかる・・・

2019061505.png

どっかり座っちゃって、ダンボール箱を開けられません・・・


そして・・・

布団を敷いた途端に枕部分に鎮座・・・

2019061501.png
この時は、母のマッサージ師さんが来る事になっていて、

布団の準備をしていたら早速にやって来た「あるある」です。


ちょい置き部分の棚の上もすぐに使われるので

物を置けません。
2019061502.png
いろいろ「あるある」ありますが、

面白くて思わず苦笑しちゃいます。

何をやっても許せるのが猫好き「あるある」です。

とにかく、ケガなく過ごしてくれたらそれだけでOK.

ぐっすり眠って、おいしく食べて、

末永く「良いご身分」でいて下され(^^)

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いつもありがとうございます

藤沢 周平  「時雨のあと」

藤沢周平

「時雨のあと」

201906時雨のあと

1.雪明かり

2.闇の顔

3.時雨のあと

4.意気地なし

5.秘密

6.果し合い

7.鱗雲

・・・・・・・・・・・・・・・

「果し合い」は、

仲代達矢さんで映像化されていましたね。

年老いた部屋住みの厄介者大叔父(仲代達矢)の

身の回りの世話をしてくれる優しい姪の美也の為に、

切腹覚悟の一世一代の果し合いに向かうお話。

後悔ばかりだった不遇の自分の人生の最後を、

姪と想いを寄せ合う下級武士の為に

行動を起こす潔い武士の姿を描いています。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「雪明かり」は

山田洋次監督の「隠し剣鬼の爪」の元になっています。

父の後妻の連れ子由乃と

養子に出された血の繋がりのない兄の絆の物語。

嫁に行った由乃ですが、

婚家でのあまりに惨めな扱いの事実を知った兄が、

婚家から無理やり背負って

由乃を救い出すシーンが泣けます。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「時雨のあと」は、

兄を信じ切っている妹の姿が本当に泣けます。

仕事中の怪我により

兄は日雇いの苦しい暮らしをしており、

だんだんと憂さ晴らしのために

博打にのめり込みます。

妹は兄が怪我で仕事がうまく行かない事で

自ら身を売って兄を助けます。

博打に使う為のお金をせびりに来ても、

妹は兄が飾り職人としてお金が必要なのだと

借金してまで兄に渡します。

そんな姿を日々見ていた博打場の頭に

きつく諭され妹の為に心を入れ替える兄。

頭に諭される中で、

兄は小さい頃を思い出します。

両親に死なれ、兄妹が親戚に預けられた時、

兄が親戚に叱られ、

晩飯抜きだといわれ泣いていた時に、

妹が兄に寄り添います。

親戚は妹を呼びに来て飯を食えと言いますが、

妹は頭を振って兄から離れません。

そして

「兄ちゃんが食べないから、

あたいも食べない」と

兄の肩につかまっていた事を思い出し、

涙をこぼし、いままで妹を騙していたことを

後悔するのでした。

「時雨」って、涙ぐむとか、

涙を落とす事という意味もあるんですねぇ。

兄の涙のあとは、

妹のために向かう事を意味しているのでしょうか…

とても素敵な物語でした。

・・・・・・・・・・・・・・・

「意気地なし」も良かったなぁ。

女房に死なれ、乳飲み子を抱えながら

情けなく背中を丸めるだけの伊作と

赤ん坊の世話をする同じ長屋に住むおてつの物語。

男手一つで乳飲み子を育てることは

並大抵ではありません。

仕事をしながら乳や夜泣き、洗濯に飯…

途方に暮れ、

赤ん坊と心中しようとする伊作を

おてつが叱り飛ばします。

そして・・・

伊作に向かって言うおてつのセリフが、

二人の未来と赤ん坊を救う事になります。

暗いばかりではない

慎ましくも穏やかで幸せを思わせる物語に

ほろっとしました。



いつもありがとうございます

藤沢 周平  「夜消える」

藤沢周平

「夜消える」

201906夜消える

1.夜消える
2.にがい再会
3.永大橋
4.踊る手
5.消息
6.初つばめ
7.遠ざかる声

・・・・・・・・・・・・・・・・

藤沢周平さんは凄いですねぇ。

女の心の声、

男の独りよがりの弱さ、

子供の目を通して見る家族の姿、

亭主とかみさんの悲哀などの表現が

読み手の中に入って来て、

ため息まで聞こえて来そうです。

中でも「消息」が良かったです。

・・・・・・・・・・・・・・
「消息」

お店奉公の亭主作次郎が

五年前理由も言わず出て行ってしまいます。

5年ぶりに見かけた亭主作次郎は、

次から次へと引越しを繰り返していました。

やっと見つけ出した亭主の作次郎は、

お店の若旦那と番頭から

店の金500両もの使い込みの身代わりをさせられ

追い出されていました。

お上が行方を捜していると因果を含められた為、

居所を転々とするしかなかった作次郎…

作次郎への非道な扱いに、

おしなはお店の大旦那に直談判します。

若旦那の不始末を押し付けた事を、

詫びられましたが、

元の店に戻る気は無く、

作次郎とおしなと子供の3人は、

住まいも変え改めて一からやり直すのでした。

5年の間のおしなの我慢と作次郎の辛さが、

女房として女として親としての強さを

しっかりと描いていて引き締まる物語でした。



いつもありがとうございます

藤沢 周平  「日暮れ竹河岸」

藤沢周平

「日暮れ竹河岸」

再読。

201906藤沢周平

安藤広重の浮世絵を借景にした

数ページの短い19の物語。

男と女、親と子、夫婦、友と友、

そして一人の男、一人の女…

それぞれの悲哀を

目の前の浮世絵を眺めるが如く描いています。

悲しみ、切なさ、孤独な「思い」や「想い」を、

美しい風景描写で淡く優しく彩っています。

中には、寄り添う人への有難さと

前向きさも描いている物語もあり

(桐畑に雨のふる日)

読み手はフワッと心が落ち着きます。

藤沢周平さんの描写の細やかさと美しさに、

ストーリーだけではない、

文章表現に読後静かな感動を味わえました。



いつもありがとうございます

最近の夕食   20190612(水)

梅雨に入り、少し気温が低くなったりして

夜などは、少し暖房を入れています。

体調管理お気を付け下さいませ。

最近の夕飯。

2019061206.png
冷奴・海鮮サラダ・赤梅酒

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2019061204.png
カレー・ポテトサラダ・自家製ラッキョウ漬け・麦茶

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2019061203.png
冷奴・煮物・カジキマグロの煮つけ・赤梅酒


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2019061202.png
冷やしたぬきうどん・前日の煮物の残り・赤梅酒

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2019061201.png
キャベツとベーコンの和風パスタ・ミョウガとみず菜のすまし汁・
三五八漬けきゅうり・赤梅酒

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

高齢者ドライバーによる事故が続いていますねぇ・・・

今日何かの番組で言っていたのですが、

もし、運転者が踏み間違えたら

最悪、助手席の人は「ニュートラル」に

レバーを下げると良いんだそうです。

私は、咄嗟に「サイドブレーキ」を引いたら良いのでは?

とそばの人に聞いたら、

サイドブレーキを引いてしまうと、

スピンをしてしまうのだそうですね。

レーシングドライバーのテクニックには

サイドブレーキを引きながら運転する時があるらしいとか・・・

咄嗟にニュートラルに下げられるかどうかは

分かりませんが、覚えておこうと思いました・・・




いつもありがとうございます

小杉 健治  「親子十手捕物帳」

小杉健治

「親子十手捕物帳」

201906親子十手

絶縁していた父と息子。

ある事件に関係していたと言う事で、

殺しの下手人にされてしまった息子。

岡っ引きをやめた父親でしたが、

息子の為に下手人探しをします。

濡れ衣を着せられた息子の為に、

昔の探索魂に火がつく父親。

陰になり息子の無実を証明した父親でしたが、

息子は素直に頭を下げられない。

そんな深い溝を埋めようと

父親の後継者の岡っ引きの親分が手助けするのですが…

何故父と息子は絶縁していたのか…

そこには岡っ引きの仕事と母親に関係がありました…

息子は父親を許せるのか…

父親は、息子を受け入れるのか…

事件と親子の点が線になる流れが

単なる捕物帳で終わらない物語でした。

シリーズ開始ですね。


いつもありがとうございます

畠山 健二  「本所おけら」12

畠山健二

「本所おけら」12

20190611おけら長屋12

1.しにがみ

2.ふうぶん

3.せいがん

4.おまもり

・・・・・・・・・・・・・・

「しにがみ」は、

間抜けで根は善良なコソ泥馬助が、

おけら長屋の面々と何故か人助けをし、

情けない自分に目が醒め

真っ当に生きる事を学びます。

・・・・・・・・・・・・・・・

「ふうぶん」は、

舶来のラクダが江戸にやって来る事から

町は大騒ぎ。

ラクダは神の使いとの事で、

フンにご利益があると万松もフントウします。

人は兎角、根拠のない噂やご利益を真に受けて、

本来の人の道をひと時見失いがち。

現実を知ると風聞の恐ろしさが

身に沁みると言うお話し。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「せいがん」は、

男勝りの武家の娘と

下級武士が剣を通して

真実の目でお互いを知り、

結ばれるお話し。

・・・・・・・・・・・・・・

「おまもり」は、

出稼ぎから帰らない亭主を探しに

江戸に来る女房お邦と

幼い娘お妙を

おけら長屋で育った八五郎の娘お糸が

手助けして探します。

亭主勘助は

仕事中の怪我により記憶を無くしていました。

何とか記憶を戻せるように

万松始め長屋の面々が奔走します。

晴れて記憶が戻った事で、

いつも大切に持っていたお守りを

お礼にとお糸に渡すお妙ちゃん。

健気なお妙ちゃんが持っていた

お守りに込めた思いがほろっとします。



いつもありがとうございます

畠山 健二  「本所おけら長屋」11

畠山健二

「本所おけら長屋」11

201906おけら12

1.こまいぬ

2.といちて

3.ぬけがら

4.えんがわ

5.らくがき

・・・・・・・・・・・・・・・

「こまいぬ」は、親子の断絶を

松吉の活躍により、ま〜るくおさめます。

・・・・・・・・・・・・・・・

「といちて」は十手を勝手に細工して

自称岡っ引きになる弥太郎の騒動を描いています。

ミーハー弥太郎を懲らしめるおけら長屋の面々に

今度こそ弥太郎は、目を開くと良いのですが…(笑)

・・・・・・・・・・・・・・・

「ぬけがら」は、

後家のお染さんの辛かった過去のお話。

火事で両親を亡くし

叔母さんと縫い物の仕事をしながら暮らすお染が、

ほのかに想いを寄せていた若旦那に見初められ、

お店の嫁として幸せに暮らします。

しかし数年後、

商売がうまくいかず破産し

義父母は身投げ、

夫もお染と無理やり離縁したのちに身投げします。

それからのお染は、

ぬけがらとなり、身も心も荒んだ暮らしをします。

そんなぬけがらの時に、

盗賊の頭に惚れ込まれ、

無理やり妾にさせられます。

あまりに悪どい盗みをする頭達に、

お染自身もお咎めを受ける覚悟で

奉行所に密告します。

盗賊全員を捕縛できたことで、

お染はお咎めを受けず、

おけら長屋にて名前を変え、

ひっそりと暮らすことになり現在に至ります。

お染はおけら長屋で暮らす事で

今までの自分から殻を抜けだし、

長屋の面々と穏やかな幸せを噛み締めるのでした。

・・・・・・・・・・・・・・・

「えんがわ」と「らくごき」は、

繋がったお話なのですが、

八五郎が江戸っ子らしい男気で、

親に見捨てられた小さな男の子を救うお話です。

八五郎が五歳の多吉に向かって言うセリフが泣けます。

叱りつけるのではない、

説教垂れるのではない、

五歳の子供にケジメを付けさせると言う八五郎は、

親として、男として最高です。

今回も男気ばかりで単純な八五郎を

しっかり支える万松は、

いつにない探索能力で輝いています。



いつもありがとうございます

畠山 健二 「本所おけら長屋」⑩

畠山健二

「本所おけら長屋」⑩

201906おけら10

1.さかいめ

2.あかぎれ

3.あおおに

4.おくりび

・・・・・・・・・・・・・・・・

「あおおに」が特に好きです。

おけら長屋に住む隠居には、

夫婦仲が悪い息子夫婦と、

喘息持ちの体の弱い孫と

息子の前妻の孫がいます。

息子の前妻の孫は、

愛情を受けられずにいましたが、

病弱の弟が大好きで、

弟の為に一生懸命看病します。

ある日、

引きこもりの青年と知り合うお兄ちゃん。

青年はおとぎ話を作っては

1日を過ごしていました。

お兄ちゃんは、

青年の作る「あおおに」というおとぎ話を、

病床の弟に話して聞かせます。

弟はお兄ちゃんの続きのお話を

楽しみにしていましたが、

いつも喧嘩ばかりする両親の姿に、

自分が病弱で困らせているから

仲が悪いのだと思ってしまいます。

その日から弟は、

食べ物を食べずに死ぬ覚悟をします。

お兄ちゃんは、

青年が作ったおとぎ話の中に、

ある神社の祠に願い事を書いた石を乗せ、

欲のない思いを神様にお願いすると

叶うとのお話を知り、

青年とその遠くの神社に向かいます。

願い事は一つ

「弟の病気が良くなりますように」

女医師のお満が、

兄弟の思いも分からず、

いつも喧嘩ばかりする夫婦に向かって、

万松よろしく啖呵を切っての説教をします。

息子夫婦を甘やかせた隠居に対しても、

オロオロして尻拭いばかりする番頭さんにも

責任があると叱ります。

お満の叫ぶような説教は、

隠居も息子夫婦にも響きます。

両手をついて詫びる息子夫婦…

夜遅くなってからやっと帰ってきた

お兄ちゃんと青年。

今まで愛情を示さなかった息子夫婦二人は、

お兄ちゃんを抱きしめ

無事に帰って来てくれたことを喜びます。

弟は、体だけではなく

心の病も癒され快方に向かいます。

そして、今まで引きこもっていた青年は、

自らがお兄ちゃんの為に行動を起こした事で、

自分の殻を開けることが出来ました。

弟の為に自分の寂しい立場を我慢して

一生懸命動くお兄ちゃんを通して

青年が救われるという

ご縁の有難さを描いています。

お満のこれでもかっていう程の

啖呵が気持ちいいです!(^^)

何と今回は、

あの万松が一切出て来ません。

万松に負けず劣らずのお満の活躍物語でした(^^)



いつもありがとうございます

お寿司屋さんでランチ   2019.6.8(土)

梅雨入りした仙台。

朝から本降り。

昨夜友人Aさんから、お誘い頂いたので

雨の中、出かけました。

お茶しておしゃべりの後は

お寿司屋さんでランチして来ました。

2019060801.png
カウンターからですといろいろ観れて楽しい。

背面の棚のずらり並んだ器が素敵でした。



2019060805.png
板前さんの握りを観るのって良いもんですよねぇ~

注文したのは、チラシ丼ランチセットでしたので、

握りを注文出来ませんでしたけど・・・(^^)




2019060804.jpg
チラシ丼とサラダと茶わん蒸しと味噌汁。

握りと天ぷらとお蕎麦のランチセットが完売でしたので

今日はチラシ丼にしました。

食べごたえあって、サーモンのサラダも美味しかったです(^^)



2019060803.jpg

・・・・・・・・・・・・・・・・

Aさんの職場の話が出たのですが、

Aさん曰く「最近私のチームに配属された若い男性社員が

仕事しなくて困っているのよねぇ・・・

仕事開始の、一分前に机に着くし・・・

電話は出てくれないし・・・

ちょくちょく離席して一服しに行って、

まともに落ち着いて机に向かって仕事をしてくれないから

私たちパートのおばちゃん達にシワ寄せが来て

仕事がきついのよねぇ。

上の人が見ているのに何も言わないし・・・

お給料は凄い高いのに、仕事は半人前・・・

挨拶もロクにしないし、本当疲れる・・・」

しかも今は繁忙期で疲れが取れないと言っていました。

若い人にもよるのは当然ですが、

そういう人もいると言うのは困りますよねぇ・・・

このままで済むとは思えないので、

もう少ししたら何かアクションがあるかもしれませんねぇ・・・

仕事大変かもしれませんが、

自覚して稼いで欲しいと祈るのみです・・・

疲れが取れないAさん。

ワタクシも今週は毎日「チョコラBB」ドリンクで

凌いだと言ったら、

AさんもチョコラBBドリンクを飲もう!

と言っていました(^^)

仕事柄、Aさんは英語と中国語の通訳もするので

貴重な人材。

職場でも任される立場の為、頑張り過ぎていないか心配。

梅雨時は体調も不調になりやすいので

お互い自愛して気を付けましょうと語り合いました。(^^)

お寿司屋さんの美味しいランチでリフレッシュしたので

週明けからの仕事も頑張るぞ~!(^^)



いつもありがとうございます

畠山 健二 「本所おけら長屋」 ⑨

畠山 健二
 「本所おけら長屋」 ⑨

前回投稿した記事でくわしく書いていたものに

加筆修正(笑)

キャプチャ
1.まいわし
2.おてだま
3.すがたみ
4.かんざし
5.うらかた
・・・・・・・・・・・・・・・

「おてだま」
「かんざし」
「うらかた」が繋がっているお話でした。

・・・・・・・・・・・・・・

「まいわし」

本来の武士のありかたを描いています。

藩主は面目を守るのではなく家臣を守り、

民の幸せを守るのが第一である。

・・・・・・・・・・・・・・・

「おてだま」

謎の女「お浅」がおけら長屋に引っ越してきます。

お浅は言葉巧みに小金のある大家と

隠居与兵衛から寸借詐欺をし姿を消します。

お浅は本当に人を騙す性悪女だったのか…?

・・・・・・・・・・・・・・・

「すがたみ」

花魁の姿月にのめり込むお満の兄の

薬酒問屋若旦那の目を覚まさせようと万松が奔走。

花魁はあと二年で年季が開ける。

金持ち旦那達の身請けを望まず、

想いを寄せる相手と一緒になりたいとの

夢を持っていた花魁。

その想い人は

花魁の髪を整えてくれる髪結い清吉。

清吉と花魁は幼な友達でした…

花魁と髪結いは決して惚れ合う事は許されません。

二人は言葉を発することもなく、

姿見を通して見つめ合い、

心を通わせていたのです。

年季が開けるあと二年の我慢…

しかし…

ある日花魁道中の最中に、

花魁にのめり込んで身代を潰した男が

花魁を刺そうとします。

花魁を庇い自らが刺されてしまった清吉…

清吉と花魁の悲しい物語でした…

・・・・・・・・・・・・・・・

「かんざし」

おけら長屋から嫁に出た八五郎の娘お糸。

亭主は大工の棟梁文七。

金物問屋からの大仕事を受けるが、

出来上がりに難癖をつけられお金を払ってくれない。

このままでは仕入先や職人たちへの

手間賃を払えず暮らしも危ぶまれる…

お糸は亭主を励まし支える覚悟をします。

この続きが、次の「うらかた」へ繋がります。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「うらかた」

おけら長屋から寸借詐欺をして姿を消したお浅が、

お金を返しに現れ、自分の今までの事を話します。

お浅とお糸の亭主文七に

共通の裏切られた相手がいました。

タチの悪い金物問屋です。

そこでおけら長屋の万松、鉄斎、お染達が

金物問屋の悪事を暴くため奔走します。

後に晴れて解決しますが、

決して表に出さずに本人たちへも告げることはありません。

ひたすら「うらかた」に徹して、

「お天道様に恥じないことをしていれば、なんとかなる!」

を体現させるのでした。

・・・・・・・・・・・・・・・

相変わらずの江戸っ子ぶりが粋で泣かせます!(^^)



いつもありがとうございます

畠山 健二  「本所おけら長屋」⑧

畠山健二

「本所おけら長屋」⑧

キャプチャ

1.すけっと
2.うらしま
3.ふところ
4.さしこみ
5.こしまき
・・・・・・・・・・・・・・・

相変わらずのドタバタ人情長屋物語。

今回の五つの騒動も、物語としては良くある話。

再読で8巻まで読んでいて今頃気付いたんですが、

このおけら長屋シリーズは、

事件が起こりますが、

岡っ引きが登場しないんですよねぇ。

今で言うところの警察が介入せずに、

ご近所皆んなで解決しているわけです。

時に侍の斬り合いあり、

時に子供の虐待あり、

時に盗みあり、

時に暴行あり、

時に詐欺あり、

時に理不尽による悲惨あり…

どれもこれも本来岡っ引きや同心が出てきて

解決しなければならない事件ばかり。

物語の中には火盗改同心との協力により

盗賊捕縛もありましたが、

解決までの糸口はおけら長屋の面々が

奔走したからこそ。

岡っ引きが登場するまででもなく、

誰も咎人にさせずに解決する流れが、

このシリーズの人気なのだと思います。

吉本新喜劇でやったら

笑いと涙で受けるのではないかと思うほど。

一番似合うのは、

藤山寛美さんの舞台でしょうねぇ。

古いなぁ私も(笑)

今回の物語の中で

最期の「こしまき」が良かったです。

武士の父親の過去の行いを許せず

飛び出した娘との再会に、

父親が飼っている「富士」と言う犬が活躍して

親子の確執を解決します。

この解決するまでの流れは、

おけら長屋の「万造」と

聖庵堂の女医師「お満」が活躍します。

二人がそれぞれに対して絆を感じると言う

良い雰囲気で進むので、

これからの二人の進展が楽しみになります。

どちらも素直じゃなくて野暮天なのが、

焦ったくもあり微笑ましくもあり、

お似合いの二人です(^^)



いつもありがとうございます

今週の夕飯   2019.6.7(金)

雨がしとしとの日が続く仙台。

来週あたり梅雨入りかな。

適量の雨降りでしたら風情があり、

花々も雨に似合う色鮮やかさで観ていて癒されますよね。

・・・・・・・・・・・・・・

今週も何とかご飯を作ったと言うか・・・

食欲がある事に安心と感謝・・・m(__)m

201906夕飯1
牛肉の肉じゃが・油揚げと青菜としらすの炒め物・手作りらっきょう・オレンジ

・・・・・・・・・・・・・・・

201906夕飯2
カブとカニカマのあんかけスープ・三五八漬け・納豆・すじこ。


・・・・・・・・・・・・・・・

201906夕飯3
きんぴら・手羽先のハチミツ煮・味噌汁・三五八漬けきゅうり・オレンジ・赤梅酒。


・・・・・・・・・・・・・・・

201906夕飯4
豚煮丼・無限ピーマン・白菜漬け・赤梅酒



いつもありがとうございます

畠山 健二  「本所おけら長屋」⑦

畠山健二
「本所おけら長屋」⑦

20190605おけら長屋7

1.ねずみや
2.ひだまり
3.しらさぎ
4.おしろい
5.あまから
・・・・・・・・・・・・・・・

「2.ひだまり」は、

貧乏人に優しい診療所の聖庵先生の切ないお話し。

聖庵先生の父親が、

藩主の嫡男の赤疱瘡(はしか)を治す事が出来ず、

激昂した藩主から斬り殺された事で、

故郷を追われ、

母親と聖庵は、父親の知り合いの診療所を頼ります。

江戸では貧しく辛い暮らしとなりますが、

母親は聖庵に長崎への医学の勉強をさせたく

身を粉にして働きます。

しかし母親は命を削り過ぎた為、

聖庵への思いを残したまま亡くなってしまいました。

聖庵を慕っていたお歳は、

母親の思いを聖庵に叶えてもらいたく、

吉原に身を売り、大金を聖庵に渡し

長崎への医学留学を助けます。

聖庵は二年後江戸に戻り、

真っ先にお歳を身請けしようと向かいましたが、

お歳は労咳にかかっており臨終の時を迎えていました。

ひと目聖庵に会えた事、

りっぱな医学者となった事を確かめたお歳は、

聖庵に看取られながら静かに亡くなるのでした。

以来聖庵は独り身を貫き、

貧しい人々にも治療をする診療所を作り、

現在に至ります。

両親とお歳の思いを全うすることで、

聖庵は恩返しを続けています。

おけら長屋の面々と助手のお満が、

時にうるさくも忙しくさせてくれ、

弱音を吐く暇を与えずにいますが、

ひと時、ひだまりでお茶を飲みながら

昔の思い出に浸る聖庵の姿が、

しんみりしながらも心暖まる思いにさせてくれました。



いつもありがとうございます

畠山 健二  「本所おけら長屋」⑥

おけら長屋6

 「2. ゆめとき」 から

・・・・・・・・・・・・・・・・

米屋に奉公している万造の生い立ちのお話。

万造は花見に行ったことが一度もない。

桜を眺めたこともない。

自分が捨て子だったことを思い出すから…

万造は、2歳の時の春の早朝、

ある長屋の井戸の柱に帯ごと結び付けられていました。

書き置きには

「このこ そだててください なまえ ありません」

とあるだけでした。

捨て子はその長屋の住人で面倒を見る慣わしだった為、

万造は五十歳の独り身の源吉が育てることになりました。

こまごました暮らしの面倒は、

長屋のおかみさんたちが見てくれました。

万造が10歳の時、源吉が亡くなってしまいます。

万造は10歳から今の米屋に奉公に出ました。

あれから17年…

万造は、源吉の夢を見ました。

源吉の若い時の夢…

源吉にも女房と娘がいたのです…

悲しい辛い過去の源吉の夢は、

万造にとって現実のことのように感じます。

子を思う親の切なさと、

捨て子として親への思慕を抱えていた万造が、

源吉の夢を通して交差します。

今まで、桜も花見も避けていた万造…

源吉が夢に出て来て、

万造が現在幸せに暮らせている事を教えるのでした。

・・・・・・・・・・・・・・・

おけら長屋住人の浪人島田鉄斎が万造に言います。

「万造さんは、自分を捨てた親を憎んでいる。

だから花見に行きたくないんだろう。

満開の桜を見たら、

親を憎む気持ちが甦ってしまうからな。

だがな、万造さん。その逆も考えられるぞ。

泣く泣く万造さんを捨てた親は、

年に一度、

自分のことをおもいだしてほしかったのではないかな。

だから桜が満開の日に万造さんを捨てた…

源吉さんは、

万造さんに長屋のみんなと花見に行ってほしかったのさ。

だから夢に出てきて、それを教えてくれたんだ。

そんな源吉さんの思いを

汲み取ってやってもいいんじゃないかな」

・・・・・・・・・・・・・・・

万造が言います。

「おれは、おれを捨てた親に、

礼を言わなきゃいけねえな。

だって、親に捨てられたから、

今、こんなに楽しい花見ができるんだからよ。」

・・・・・・・・・・・・・・

普段のふざけた万造とは違う姿を描いていて、

とても優しい気持ちにさせてくれる読後感でした。



いつもありがとうございます

畠山 健二  「本所おけら長屋」⑥

畠山 健二 「本所おけら長屋」⑥

おけら長屋6

おけら長屋シリーズの中でも特に⑥巻がお気に入りです。

1.しおあじ

2.ゆめとき

3.とうなす

4.やぶへび

5.だきざる

・・・・・・・・・・・・・・・

「1.しおあじ」は、

今で言うところのネグレクトのお話。

後家のお染がまだ15歳の頃に住んでいた長屋でのお話。

同じ長屋に住む又蔵の両親は、

まだ5歳そこらの又蔵の面倒を見ず、

呑んだくれ、荒んだ暮らしをしていました。

又蔵を風呂にも入れず、

食べ物も与えず放ったらかします。

長屋の住人にも嫌われている両親の為、

たった一人ぽっちで

灯りもない殺伐とした貧しい部屋に置かれる又蔵は、

長屋でもいじめられ、

毛嫌いされ、

いつも膝を抱えながら

部屋の隅で空腹に泣いていました。

その又蔵を助けたのは

当時15歳の後家のお染さんでした。

お染の家も貧しいのですが、

自分のご飯を残しておいて、

又蔵の為にお握りにして与えていました。

風呂に行けない又蔵の為、

長屋の人や両親がいない時に、

井戸水で体を洗い、

シラミだらけの頭を丸坊主に剃ってやり、

洗濯をして面倒を見ていました。

又蔵にとってお染は、

たった一人の味方であり救いの神でした。

そんなある日、

長屋で火事が起こり

又蔵の両親が焼け死に、

お染の両親も亡くなってしまいます。

又蔵もお染も火事のどさくさで、

それっきり会うことは出来なくなりました。

又蔵は遠い親戚に貰われ大工として成長し、

今では嫁も赤ん坊もいる一家の主として、

慎ましくも幸せに暮らしていました。

又蔵は、17年後の現在になり

偶然おけら長屋に住むお染と再会します。

小さい時の、あの辛かった日々の中で、

唯一楽しかったお染との触れ合いに感謝するのでした。

お染の優しさがしみじみ描かれる物語にホロっとします。



いつもありがとうございます

畠山 健二  「本所おけら長屋」 ⑤

畠山 健二  「本所おけら長屋」 ⑤

おけら長屋5

1.ねのこく
2.そめさし
3.はるこい
4.まさゆめ
5.わけあり
・・・・・・・・・・・・・・

「はるこい」が、辛く悲しい物語でしたが、

それで終わるのではなく、

冬は必ず春となるを期待できるような

津軽黒石藩の江戸詰め尾形清八郎の

藩主高宗への進言を描いています。

・・・・・・・・・・・・・・・

ある日、

三年前から江戸詰めをしている清八郎は、

津軽の実家で下男として働いていた佐助の娘美里と

吉原で再会します。

美里は清八郎が江戸に立った翌年の凶作により、

吉原に身を売って、

今はお葉と名乗っていました。

お葉は言います。

「みんなが辛い思いをして、悲しい思いをして…、

あたしたちが何か悪いことをしたのでしょうか。

どうすれば、こんな目に遭わずにすんだのでしょうか。

津軽の冬は長くて、厳しいですよね。

凍えそうになり、かじかんだ指先を摩りながら、

じっと我慢します。

我慢していれば必ず春が来るから。

あたしにも春は来るのでしょうか。」

・・・・・・・・・・・・・・・・

清八郎の藩主高宗への進言の言葉。

「そのお葉さんは、気の毒な娘さんだと思います。

仮に、そのお葉さんを

今の身の上から救うことができたとしても、

それはその場しのぎでしかありません。

江戸に売られてきたのは、

お葉さんだけではありませんし、

また凶作となれば、

同じような目に遭う者が出ることになるでしょう。

藩主がすべきことは、

一人の娘を救うことではありません。

政によって、

そのような者を出さない藩の体制を整えることです。

頂から全体を見渡し、

長い目で政を行わなければなりません。」

・・・・・・・・・・・・・・・・

まさに暮らしの礎を固めている

底辺の人々への救いの言葉に感動しました。



いつもありがとうございます

畠山 健二  「本所おけら長屋」 ④

畠山 健二  「本所おけら長屋」 ④

おけら長屋4

1.おいてけ
2.あかいと
3.すりきず
4.よいよい
5.あやかり
・・・・・・・・・・・・・・・

何と言っても「よいよい」が笑い過ぎてお腹が痛くなりました(笑)

容姿端麗、文武両道に秀でている24歳の浪人錦之助。

勘定奉行を務める名家の嫡男にもかかわらず

勘当されてしまい浪人となってしまいます。

勘当の原因は

お酒にだらしない男であったから…

酒乱というような乱暴な酒癖ではなくて、

一口酒が入ると気が緩み、

しまりのない姿になってしまいます。

この錦之助と

思い込みの激しい娘お雅が、

おけら長屋に騒動を持ち込みます。

ひょんなことから

おけら長屋の万造と松吉と知り合った錦之助は、

万松から勧められるままにお酒を飲んでしまいます…

只者ではない酒癖に

流石の万松も逃げるほど…(笑)

ここからの酔っ払った錦之助の行動が笑えて笑えて、

涙流すほどに笑えます(笑)

どんな物語だったかどうでも良い位に、

錦之助の酔っ払った姿でオチになる程でした(^^)

キーワードは…

「阿波でーす!」(笑)

思い出すとまたクスクスが止まりません(笑)



いつもありがとうございます

畠山 健二  「本所おけら長屋」 ③

畠山 健二  「本所おけら長屋」 ③

おけら長屋3

1.うたかた
2.こばなれ
3.あいえん
4.ふろしき
5.てておや
・・・・・・・・・・・・・・

5.「てておや」で

療養所の女医者のお満が登場します。

万造とお満は何かと言うと口喧嘩をするのですが、

絶妙の掛け合いがとてもお似合いの二人として描いています。

長屋の大家徳兵衛には

若い頃娘がいたと言うお話から、

娘のお孝が徳兵衛に会いに来る事で騒動が起こります。

大家徳兵衛とお孝、

そしてお満と不仲の父親宗右衛門の為に、

おけら長屋の住人達が一肌脱ぎます。

特に万造は、

お満と喧嘩しながらも

父親である宗右衛門の娘への思いを語るシーンは、

江戸っ子らしい、きっぷの良い啖呵となっています。

またお満も何かにつけて万造に言い返していましたが、

父親からの思いを教えられ、

親子が雪解け出来た事を感謝するのでした。

これをきっかけに度々お満女医さんが登場するのですが、

万造との仲が進展するようなしないような

焦ったさで進んで行き、

二人の成り行きも楽しみな物語です(^^)



いつもありがとうございます

畠山 健二  「本所おけら長屋」 ②

畠山 健二  「本所おけら長屋」 ②

おけら長屋2

1.だいやく
2.すていし
3.まよいご
4.こくいん
5.あいおい
6.つじぎり
・・・・・・・・・・・・・・・・

「まよいご」が泣けました。

ある日、

おけら長屋の住人「万造」が仕事帰りの途中で

「勘吉」と言う5〜6歳の迷子を保護します。

自身番にも届けて勘吉の親探しをします。

やっと見つかった両親は

勘吉が迷子になったと言うのに

まるで他人のような冷たい扱いをします…

・・・・・・・・・・・・・・・・

勘吉は実は養子でした。

なかなか子供ができない両親が勘吉を貰ったのですが、

4年後子供が生まれ、

それからは勘吉を蔑ろにし、

辛く寂しい日々を送っていました。

万造はあまりに理不尽な勘吉への態度に

長屋に連れて帰り、

住人達と勘吉の世話をすることにしました。

それからの勘吉の生まれ変わったような

ハツラツさが描かれています。

しかし別れの時は来ました…

勘吉の本当の両親が見つかり

万造達とお別れをする事に…

勘吉は元々武士の生まれでした…

万造が勘吉へ本当の両親が見つかった事、

これからの事を

涙をこぼしながら伝えるシーンはもらい泣き…

別れの朝も万造は勘吉を見送らず

仕事へ出かけてしまいます…

勘吉が長屋から両国橋を渡って行く姿を

柳の陰から見送る万造の切なさが沁みる物語でした。



いつもありがとうございます

畠山 健二 「本所おけら長屋」①

またまた再読(^^)

2019.8月に最新刊の13巻目が出るので

それまでに再度最初から読んでみようと思いまして

読み始めているのですが、

忘れている物語もあって改めて面白く読書中です。

・・・・・・・・・・・・・・・

畠山 健二 「本所おけら長屋」①
おけら長屋1

1.だいくま
2.かんおけ
3.もののふ
4.くものす
5.おかぼれ
6.はこいり
7.ふんどし
・・・・・・・・・・・・・・・

おけら長屋の住人による笑いと涙の人情物語です。

落語さながらの流れがとにかく面白い!

締めのオチがあり読後爽やかになります。

一話目の「だいくま」を読んでこの本の面白さを感じ、

現在12巻まで出ていますが、益々面白くなっています。

長屋の住人達のキャラがとても良いです。

万造、松吉の「万松」。

浪人の鉄斎。

後家のお染。

八五郎とお里夫婦。

大家の徳兵衛。

頭が緩い金太。

真面目な久蔵。などなど…

一人一人にも人には言えない辛苦を持っています。

貧乏で日々苦しいながらも住人同士が助け合い

支えている家族以上の絆が、

時に騒動を起こしながらも、

人情解決して行きます。

会話を聞いているだけで笑っちゃいます(^^)

お節介の中にも心の闇には立ち入らない…、

一話目の「だいくま」では、

最近長屋に引っ越してきた「だいくま家族」が、

なんだかんだと言っては

支払いや家賃を踏み倒すので、

困った長屋の住人達が懲らしめるのですが、

ある日、懲らしめられた「だいくま家族」3人が

身投げをして一家心中してしまいます…

5歳になる男の子まで死んでしまった事で、

長屋の住人達は、大変心を痛めます。

ところが!

このだいくま家族は上手でした!

心中と見せかけて

騙してトンズラしていました!

全てだいくま達の企みで、

後に騙されたことを知った住人達でしたが、

万松他の住人達は、

小さな男の子が生きていてくれたと、

ただそれだけで泣きます。

だいくまへの恨みも憎しみも持たず、

子供が死なずにいてくれた事で

全て許す住人達でした…

自分たちへの仕打ちは、

自分たちへの借金となったとしても、

命を無くさなかった事で、

喜び合う住人達の心根が笑えて

ホロっとする物語でした。



いつもありがとうございます

墓参にコンサートに松島に・・・   2019.6.1(土)

今週も無事に一週間過ごせました。

お墓参りにも行けたし、

小さなコンサートにも行けたし、

松島にも行けました。

・・・・・・・・・・・・・・・・

お墓参りへ行く途中に

海鮮和食屋さんで食事して来ました。

2019052202.png
お蕎麦・かにといくら丼・天丼・すまし汁・茶碗蒸し。

ミニサイズなんですが、食べきれませんでした。

カニもイクラも天ぷらもとても美味しかったです(^^)


2019052201.png
広い店内で落ち着いた雰囲気のお店でした(^^)

・・・・・・・・・・・・・・

友人からピアノとサクソフォーンのコンサートのお誘いを頂き

行って来ました。

20190601o.jpg
広い講堂の窓。

外の木々と陽射しが美しくピアノとサクソフォーンの音色にぴったり。

ポピュラーな曲ばかりの演奏。

仙台らしい曲の一つ「青葉城恋唄」も演奏して下さって嬉しかったです。

一番感動し盛り上がった曲は「情熱大陸」でした。

葉加瀬太郎さんのバイオリンも良いですが、

ピアノとサクソフォーンもとても合いますねぇ。

何度でも聴いていたかったです(^^)

自己紹介をされていたのですが、

ピアノ奏者は私の高校出身者でした(^^)

帰りに友人はピアノ奏者のCDを購入。

ワタクシはサクソフォーン奏者のCDを購入しました。

サイン付き。

笑顔の素敵なお綺麗なかたでした(^^)

コンサート会場はレトロな建物の中でした。
2019060103.png


外の眺めも良く癒される空間でした(^^)
2019060104.png


・・・・・・・・・・・・・・

コンサートの後は、松島までドライブ。

眺めの良い和食屋さんでランチ。

2019060111.png
お店までの道が遊歩道になっていて

鳥のさえずりと木々の葉ずれの音しか聞こえず。



眺望最高です!
2019060110.png
これが松島だ~!(^^)


店内入ると、すぐにカウンター席を勧められました。
2019060107.png

カウンター席が一番眺めが良いからです(^^)

20190601s02.jpg
窓から一望できる風景。


友人はカキフライ御膳。
2019060108.png
「松島カキ」は広島と共に全国的に有名。

広島カキより小ぶりかもしれませんね。


ワタクシはお刺身御膳。
2019060109.png
松島ですから海の幸も豊富で美味しいです。


20190601s.jpg
古風な雰囲気が素敵なお店でした(^^)


・・・・・・・・・・・・・・

20190601ww.png
友人Wさん。

今日も素敵です!(^^)

20190601i.png
ワタクシでございます(^^)

・・・・・・・・・・・・・・・

コンサート会場で整体師をしているKさんと偶然お会いしました。

「五十肩」で痛い話しをしたところ、

その場でストレッチを教えてくれました。

少し揉んでくれたのですが、かなり凝りがあるとの事。

左肩が痛いのですが、

利き腕の右が限界超える程の凝りの為

左に影響しているらしいと・・・

Kさん自宅まで来てくれるとの事でしたので

今度マッサージしてもらおうかと思っています。

女性整体師さんなので、

気兼ねなくマッサージしてもらえると思うと

お願いしたくなりました(^^)

やっぱり男性より女性整体師さんの方が良いもんなぁ~

これでもまだ一応女性やっているので・・・(笑)

・・・・・・・・・・・・・・

明日はまたボラさんのお手伝いへ行って来ます。

ワタクシは広報ポスターと里親募集チラシや

データ作成担当。

そしてお昼のお弁当担当(笑)

明日はサンドウィッチにしようと思います。

また頑張ろうっと!



いつもありがとうございます
プロフィール

cn7145

Author:cn7145
生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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