畠山 健二 「本所おけら長屋 十四」

おけら長屋シリーズも14巻まで来ました。
相変わらずの騒動で泣いて笑ってほっこりしての
表情豊かになる読後感でした(^^)
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1.まつあね
松吉の義姉の「お律」の
人を信じる純粋さを描いています。
2.かたまゆ
酒癖の悪い竹五郎・錦之介が登場します。
飲むと暴れるのではなく気が大きくなって
はた迷惑なお人よしや裸で踊り出すなど・・・
普段は大人しく律儀な二人ですが、
黒石藩主のお殿様の
片方の眉毛を切ってしまったから大変・・・
お殿様の洒落と粋が効いたお仕置きを受け、
家族を丸めるまでの爆笑物語。
3.きれかけ
家出したお菜美の鼻緒を
佐久助が挿げ替えたことがきっかけで
恋仲になり夫婦約束し、
子供を出産するまでのお話。
この物語の佐久助を現代で置き換えると・・・
「ブラック企業で上司からパワハラを受け
うつ病になる」 と言う事になります。
おけら長屋の面々がどのようにして
佐久助とお菜美を陰ながら助けるのか・・・
「貧乏だって、
揉めごとを起こしたっていいのよ。
自分の心を支えてくれるものがあれば、
人は幸せなんだと思う。
作久助さんには何もなかったんだと思う。
大切なのは、
佐久助さんに自信を持たせることだと思う」
4.おみくじ
お糸の命がけの出産を描いています。
お糸の為に神社にお参りする者。
おくるみを作る者。
着物を作る者。
などなど、おけら長屋の住人は
お糸の生まれて来る赤ん坊の為にお祭り騒ぎ。
しかし、安産祈願のおみくじを引いたのは
「大凶」・・・
お糸の不安が出産の時に的中してしまいます・・・
お腹の子供は逆子・・・
お糸の身体も危ない・・・
お糸をとるか・赤ん坊をとるか・・・
亭主の文七の答えと
お糸の出産の結末は・・・
おけら長屋の面々の思いが雷鳴と共に
奇跡を起こします・・・
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相変わらず落語のオチよろしく
心を豊かにしてくれる物語に
毎度、励まされています。
次回が待ち遠しい~!
いつもありがとうございます

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