藤沢 周平 「時雨みち・山桜」

11の短編の中の「山桜」
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20ページ程の短い物語です。
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桜の描写、
緻密な心情表現に引き込まれます。
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先の嫁ぎ先で夫を亡くし
実家に戻された「野江」。
再婚先の磯村家では、
嫁として努めても蔑まれ、
馴染めず辛い日々…
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ある日、
叔母の墓参りに立ち寄った先の
美しい山桜のたもとで
手塚弥一郎と出会います。
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手塚と野江の出会いが、
本当の縁となります。
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後に弥一郎が
賂で私腹を肥していた重臣を
刺殺するという事件を起こします。
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本来なら切腹ものですが、
弥一郎の処分は寛大なものとなり、
長期の投獄で済む処分となります。
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野江は再婚先から
去り状をもらい離縁します。
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野江にとって本当の嫁ぎ先は、
弥一郎の家と思いを決めます。
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野江が山桜の枝を携えて
弥一郎の家に向かう覚悟の場面が
とても清々しく美しいです。
いつもありがとうございます

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