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高田 郁(かおる) 「漆喰くい(しっくいくい)」

きずな―時代小説親子情話 (ハルキ文庫 ほ 3-2 時代小説文庫)きずな―時代小説親子情話 (ハルキ文庫 ほ 3-2 時代小説文庫)
(2011/09/15)
宮部みゆき 池波正太郎 髙田郁 山本周五郎 平岩弓枝

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細谷正充編「きずな」の中の一遍です。

今にもつぶれそうな百姓家に住む「ふみ」と母親「いね」
病気の母親の為に「豆腐」を買い求めるが、
百姓は豆腐を作る事も食べる事も禁じられていた。
それでも母親に食べさせたい一心で、
ふみは豆腐屋の女将に懇願する。
女将は「豆腐」がダメなら、豆腐になる前の段階を
食べさせる事を思いつき、ふみに作り方を教える。

豆腐と名付けてはいけない。
人においしそうだと悟られてもいけないから、
不味そうな名前にしなさいと言われたふみは、
人に騙されて食べた「漆喰」のまずさを思いだし、
「漆喰食い」と名付ける。

毎日毎日母親の為に作った漆喰食いのお蔭で、
母親はすっかり回復する。
村で病人が出れば皆に漆喰食いを作るふみ。

後に、代官所に呼び出されるふみ。
廻りの大人がみんなでふみを庇い、
「これは豆腐ではない」と言う。

庄屋の久左衛門は、

「ここにおりますふみが漆喰食いを作るのは、
どれも病人のためでございます。
また、村の者も、
漆喰食いは命の薬として病の時にしか
口にしません。
そうやって中落村の百姓は身体を養い、
農作に励むことが出来るのです。
なればこそ、
今年もまた無事に年貢を納めさせて頂けるのでございます」
とお代官様に言う。

お代官様は、

「忠義の心は武士のみにあらず、か」

と言い、ふみの縄を解きほぐすのでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・

豆腐一つのお話ですが、
とても貴重な話を聞かせて頂いたと思いました。
豆腐の作り方も書いていました。
とても温かくなる読後感です。
それにしても百姓が豆腐を食べる事がご法度と言うのも
厳しい事情でしたね・・・。

ふみの母親を思う気持ちが、ほろっとします。

豆腐に必要な「にがり」って、
海水を煮詰めたものなんだそうですね。
皮膚病に効くそうですね。
なるほど~・・・



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生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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