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高田 郁 「銀二貫」   2013.12.25


銀二貫 (幻冬舎時代小説文庫)銀二貫 (幻冬舎時代小説文庫)
(2010/08/05)
高田 郁

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大阪天満の寒天問屋の主・和助は、
かたき討ちで父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。
大火で焼失した天満宮債権のための大金だった。
引き取られ松吉と改めた少年は、
商人の厳しい躾と生活に耐えていく。
料理人嘉平と愛娘真帆ら情深い人々に支えられ、
松吉は新たな寒天作りを志すが、
またもや大火が町を襲い、
真帆は顔半面に火傷を負い姿を消す・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・

「人にはそれぞれ決着のつけ方、いうものがある。
刀で決着をつけるのはお侍。
算盤で決着をつけるのが商人。
刀で命の遣り取りして決着をつけるのが侍なら、
知恵と才覚とを絞って商いの上で決着をつけるのが商人なんや。
お前はんがしようとしたんは刀を振り回すのに似てる。
商人にとって一番恥ずかしいのは、
決着のつけ方を間違うことなんやで」

刀で命の遣り取りをして決着をつけるのは侍。
知恵と才覚を絞り、商いの上で決着をつけるのが商人。
和助のこの言葉が、松吉の胸を貫いた。

・・・・・・・・・・・・・・・

思えば、自分は偶然の出会いによって、
今日まで生かされてきた。
仇討ちの場で斬り殺されるところを和助に救われた。
同じ丁稚として出会った梅吉は、恐らく生涯を通じての大切な
友となるだろう。
天神橋の上で巡り逢った真帆、
その父親の嘉平、二人に寒天の世界を広げてもらった。
半兵衛に出会うことで糸寒天が生まれた。
あれほど自分を忌み嫌っていた善次郎が、
今は信頼を寄せてくれている。
そうしたこと全てが、今は偶然というよりも、
天の配剤に思えた。
目には見えない大きな存在に守られ、
生かされているのだ。
これが和助の言う、大阪商人の大切にする
「神信心」なのだとも思う。




いつもありがとうございます。
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生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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