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今井 彰 「光の人」

無題

東京には戦争孤児が12万3千人いたそうです。

自ら飯を調達して食べることができず、

寝泊まりする場所すらない子供たち。

巷に10歳前後の痩せこけた孤児が溢れたそうです。

この物語は、実在した若い先生がたった一人で

「命の家」と名付けた家に戦争孤児達を受け入れ救った物語です。

物語は戦後の悲惨な状況が描かれています。

子供達の過酷さと惨めさ、

差別により未来が見えない暗さ…

あの混乱期では自分の身を守ることさえ大人でも大変でしたが、

子供達は尚更過酷でした。

毎日のように多くの孤児が亡くなりました…

ゴミのように記録にも残されない死体が埋められました…

門馬先生はまだ17歳でしたが、教会の先生をしており、

孤児達を受け入れ中学まで面倒を見ました。

教会を卒業し、中学を卒業しても

世間は孤児であると言うだけで差別をし、

まともに受け入れてくれないため、

悪の道に落ちる孤児達が多かったそうです。

国も支援しない世間の差別に苦しむ孤児達を

門馬先生が「命の家」に無償で受け入れます。

「命の家」設立メンバー4人の子供と先生は

人一倍働き技術を磨き、

後に名声を上げるほどになります。

門馬先生の孤児達への救済は、

自分の家族に関係していました。

門馬先生も暖かな家族がいました。

戦争の為に両親や兄弟を失い、

生き別れになり、

たった一人の弟を生涯守り抜くことが出来ませんでした。

門馬先生の弟は、

幼い時のあまりに悲惨な戦争被害場面を経験したことで、

精神的にやられてしまいますが、

弟はある日を境に門馬先生の前から消えてしまいます。

30年以上経ってようやく弟と巡り会えましたが

既に弟は意識を回復することなく亡くなってしまいます。

その弟の遺品の中には、

家族一人一人の品物がありました。

弟はあの悲惨な戦争で亡くした家族の遺品を

生涯大切に持っていたのでした…

病に侵されても兄の門馬先生に頼ろうとせず

家族を持つこともせず、

たった一人で人生を歩んでいた弟の姿に、

戦争の深すぎる傷に泣けて仕方ありませんでした…

戦後の日本の高度成長の縁下には

門馬先生のような子供達を救い、

育て、未来へ繋げてくれた存在があった事を

感謝すると共に

心に留めていたいと思いました。




いつもありがとうございます
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生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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