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宇江佐 真理 「深川恋物語」

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6つの市井の物語。

①下駄やおけい
②がたくり橋は渡らない
③凧、凧、揚がれ
④さびしい水音
⑤仙台堀
⑥狐拳

・・・・・・・・・・・・・・・

③の「凧、凧、揚れ」が何と言っても良かった!

ホロリホロリとなりました。

凧作り職人のおやじと近所の子供達との触れ合い。

凧作りの師匠である末松の、

子供に対する厳しさが良いですヨ(^^)

涙こぼしながら作る子供達は、

皆んな凧が大好き!

お正月に自分の作った凧を揚げるために

末吉おやじさんの怒鳴り声にも必死に耐え、

歯を食いしばって頑張ります。

ある時「おゆい」と言う体の弱い女の子が

凧作りに加わります。

普通の凧ではなく

「すいか」の凧を作りたいと

一生懸命作りますが、

自分の凧を揚げることは出来ませんでした…

何故おゆいは、

凧を揚げることができなかったのか…

凧職人の末吉は、おゆいの為に

「すいか」の凧を丹精込めて作ります。

末吉の厳しい凧作りに

根を上げず頑張った子供達は、

皆んな、のちに出世したと末吉が話します。

その時の西瓜の凧を作りたいと言っていた

「おゆいちゃん」の言葉が素晴らしいです。

「凧は見掛けよりこさえるのが面倒だから、
辛抱もいるし、工夫もいる。
いずれ空に揚げることができると思えば、
面倒なことも我慢する気になるじゃないの。
世の中と同じだよ。
偉くなるためには辛抱が肝心なんだって、
凧を造りながら覚えるんだよ、きっと…」


吉川英治文学新人賞受賞作品です。

・・・・・・・・・・・・・・・

文庫本と単行本と二冊保存版として持っています。

単行本の方は写真の装丁です。

好きな本は単行本で出版されていたら

文庫と単行本で購入します。

文庫は持ち歩き用。

単行本は書棚に

装丁が見えるように飾って置きます。

好きな本だけ保存するようにしました。

年齢的に最近の本の傾向について行けない・・・

本の装丁がマンガチックで手に取りにくい・・・

製本の雑な本も目につき、安っぽさを感じる。

出版にあたりどれだけ多くの人材が関わっているか、

作家さんの良しあしは出版関係者皆さんに

かかっていると思うほど。

電子書籍を何度か体験しましたが、

体調を崩し肩こり以上の体のだるさで

電子書籍は断念しました。

それだけに余計、紙ベースの製品に

期待と依存が大きいです。

月の自由になる予算で購入するので

新刊を簡単に買う事は出来ません。

単行本数冊購入すると、

あっと言う間に予算オーバー。

それだけに十分吟味して、

どうしてもこの本が欲しいと、

「ピン!」と来た時だけ、

購入しようと思うようになりました。

新刊の香りって素晴らしく大好きです!

作家さんが自分の本が書店に並び

手に取って購入している人を見たら

どれだけ嬉しい事か。

単行本を購入しますと

アンケートはがきが付いて来ます。

感動した点や製本の素晴らしい本の時は

感謝のアンケートを書いて送ります。

ワタクシは何も趣味がなく、

唯一読書だけが楽しみなので、

出版社・製本関係者の

努力と意気込みを感じる本作りに感謝しながら、

大事に読んで、眺めて、楽しみたいと思います(^^)



いつもありがとうございます
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Author:cn7145
生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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