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宇江佐 真理 「憂き世店(うきよだな)」

20190427憂き世店

鎖国体制が揺らぎ始めた江戸末期。

浪人となった相田総八郎とその妻なみは

江戸・神田三河町に移り住む。

共に帰封をめざしながらの貧しくも温かい生活の中、

なみは総八郎の子を身ごもるが…。

裏店に生きる人々の悲哀を、

丹念に情感たっぷりに描いた傑作長編時代小説。


・・・・・・・・・・・・・・・

なみ20歳。

総八郎28歳。

過酷な武家世界は若い二人に酷な扱いを強います。

それでもこの物語に暗さはありません。

宇江佐真理さんの作品には、

「先の事を今から心配しても仕方ない。

現状をしっかり受け止め、

今を大切に生きて行く事が大切。

今を大切に生きると言うことは

未来へつながる幸運への土台作り」

というメッセージが多いと思います。

この作品もあまりに悲惨な状況なのに

若干20歳の「なみ」は優しさと前向きさと

また長屋住人たちの辛抱する姿を学び、

夫を支えます。

藩を追い出された総八郎・・・

現代で言うところのリストラ。

それが再度帰封が叶い、

役職を得て帰藩するまでを描いています。

リストラされたけど、

社長が変わり、再建し、リストラされた社員を

再雇用すると言ったところでしょうか。

武士としての意地と矜持と忍耐の姿が

長屋住人たちとの触れ合いとしっくり行きます。

総八郎もなみもこの長屋で暮らしたからこそ

辛抱が出来、悲観することなく前向きになりました。

立場が違えど、それぞれの人生には

触れ合い助け合う人がいるかどうかで

幸せにも不幸にもなり得ますねぇ・・・

読後、また一つ教えられた一冊でした。



いつもありがとうございます
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生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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