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水上 勉 「ブンナよ、木からおりてこい」

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童話です。

とのさまカエルのブンナが、

得意の跳躍力で高い木のてっぺんに登った所から

物語が始まります。

居心地の良い隠れ家と思っていた所は、

鳶の餌の貯蔵庫でした。

ブンナが木の穴に隠れていると、

鳶が半死半生の雀や百舌やヘビや

ネズミや牛ガエルを連れて来ます。

それぞれの動物は、

鳶の餌にされるまでのわずかな時間に、

それぞれの個性をむきだしにして、

後悔したり、懺悔したり、

自分だけ生きようと闘争したり、

そのことを反省したり、

生きることをあきらめたりと

様々な姿をブンナに見せます。

一匹一匹と鳶に連れ去られて行く中で、

最後に残ったネズミが

隠れているブンナに言います。

「動物はみな弱いものを食って生きる以上、

だれかの生まれかわりだ。

きみがぼくの死んだあと、

腐った体からとび出る羽虫を食ったら、

ぼくの生まれかわり。

元気になって地上へおりて、

おふくろや仲間に会ってくれ…」

ブンナが地上に降りて仲間に伝えます。

「ぼくらカエルは、

みんな何かの生まれかわりなんだ。

自分の命というものは、

誰かのおかげで生きてこれたんだ。

ぼくらの命は、大勢の命の一つだ。

だから、誰でも尊いんだ。

辛くて、悲しくても、生きて、

大勢の命の架け橋になるんだ…」

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水上勉さんは教育について語っています。

「こんにちの学校教育は、

人並みの子にするというよりも、

少しでも、他の子に勝る子に仕上げようとする親の願いを

引き受けているようなところがあって、

子は、ひたすら学習で明け暮れている。

いったい誰が人並みでいることを悪いと決めたのか。

生きとし生けるもの全て太陽の下にあって、

平等に生きている。

凡庸に生きることが如何に大切であるかを、

親は先ず自分の心の中で抱き取って、

子供に話して欲しい。」

親に読んでほしい童話。

そして親が子供に朗読して欲しい童話だそうです。


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いつもありがとうございます
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生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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