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梶 よう子 「ふくろう」

2020022001.png

江戸後期に実際あった

「千代田の刃傷」を素材にして描いています。

・・・・・

「いじめ」ですね。

江戸時代の武家の出世にからむ

同僚や上役たちからの理不尽な侮蔑を受ける

書院番「松平外記」が、

江戸城内で刃傷沙汰の復讐を遂げます。

・・・・・

3人が即死、

2人が重傷、

松平外記本人は腹を切る自刃。

・・・・・

松平外記には二人の息子がいました。

嫡男と次男。

次男の鍋次郎がこの物語の主人公です。

・・・・・

鍋次郎は赤ん坊の時に松平家から伴家へ養子に出された為、

実父の刃傷沙汰を知らずに育ちます。

・・・・・

ある日ひょんなことから

自分の出自に疑問を持ち、

調べ始める事から本当の自分の生い立ちや

実父の事件を知ります。

・・・・・

「いじめ」と言うのは幼稚な言葉に思えますが、

よってたかってくだらない嫌がらせや

パワハラは「幼稚」である事この上なしです。

・・・・・

弁当を開けたら馬糞が入っていたとか、

着物に墨を塗りつけ木に縛りつけるとか、

無視・伝聞の間違い・厠へわざと履物を落とす・・・・

とまぁ、あまりに稚拙で情けない・・・

毎日毎日手を変え品を変えての嫌がらせ・・・

・・・・・

それでも松平外記だけが

「いじめ」を受けていたわけではありませんでした。

新任の書院番に対して「いじめ」をしていました。

・・・・・

いつ辞めるかと

お金を賭けて楽しんでいたのです・・・

・・・・・

気鬱になり辞めた前任者は、

精神を痛め寝たきりとなりました。

・・・・・

松平外記が刃傷沙汰にまで至ったわけは、

愛するかけがえのない家族にまで

害が及ぶ事になってしまったから・・・

・・・・・

実父の起こした刃傷沙汰を知った鍋次郎が

どのように思い行動したか・・・

・・・・・

単なる復讐への感情だけで起こした

刃傷事件ではありませんでした。

守るべき者と守るべき事とはなんだったのか・・・

ぐっと悔しさを腹に感じる読後でした・・・

・・・・・

「ふくろう」とは、

実父が鍋次郎の為に思いを込めて作った根付の事です。

意図的にある個所に傷を付けていました・・・




いつもありがとうございます
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生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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