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藤井 邦夫 「秋日和―知らぬが半兵衛手控帖⑬」


秋日和ー知らぬが半兵衛手控帖(13) (双葉文庫)秋日和ー知らぬが半兵衛手控帖(13) (双葉文庫)
(2010/10/13)
藤井 邦夫

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4話収録。

1. 秋日和
2. 雪時雨(ゆきしぐれ)
3. 罰当たり
4. 冬の日
・・・・・・・・・・・
1.秋日和

父親が病に倒れ大工「大宗」がつぶれた。
息子清助は立て直そうと大工仕事に精を出す。
嫁いで間もない嫁の「おしず」は、かいがいしく義父の
世話をしていた。
ある日、女衒の栄吉が殺された。
江の島から栄吉を追って三人の男が「おみつ」を探している・・・
「おしず」という女は女郎屋で病でなくなっていた。
「おしず」になりすました「おみつ」・・・
栄吉殺しとおしず・おみつ・そして三人の男の関係は・・・


「お役人さま、私は、私は・・・」
おしずは、半兵衛に何か云おうとした。
刹那、唸り声をあげた宗平が、半身不随の不自由な身体で
おしずを庇い、半兵衛をにらみつけた。
宗平は半兵衛を見据えて唸り、懸命に何事かを訴えた。
おしずはおしずだ。倅の清助の女房であっしの義理の娘だ・・・。

「お父っつぁん、短い間でしたが、清助さんのおかみさんになれて
嬉しかった。お父っつぁんの娘になれて良かった」
おしずは、宗平に深々と頭を下げて泣いた。

「おしず、きっと先は長いだろう。
お前も身体に気をつけ、お父っつぁんの看病をするんだね。
それから、清助と仲良くな・・・」
半兵衛は笑った。
「お役人さま・・・」
おしずは驚いた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

寝たきりの義父を懸命に支える親孝行な嫁が負った

哀しい過去・・・

もらい泣きのお話でしたヨ。

自分の親だって世話するのは大変なのに、

寝たきりの義父の世話をする嫁の姿には、

いままでのつらい過去から解き放された喜びと

助けてくれた義父と亭主への感謝の思いが伝わってきます。

半兵衛は、女衒の栄吉殺しが「おみつ」であると判明しても、

女衒の男たちへのこらしめをこめ

今回の事件を未解決と報告します。

労咳の身を看病してもらった女郎屋で亡くなった「おしず」が、

身代わりになった「おみつ」に出来るただ一つの礼だったのだろう・・・

と半兵衛が最後に言います。



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生れも育ちも仙台。外見も性格もとても地味。物があふれているのが苦手。食べ物の好き嫌いほぼ無し。本と猫好き。好きな言葉「喫茶喫飯」。

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